まだまだ寒い2月の終わりに、突然の別れはやってきました。少し前から体調をくずしていた犬のチロ(チワワ14才♂)が何日か苦しんだ後、死んだのです。
私も娘も「まだ生き返る!」と泣きながら体をさすって「帰ってきて! チロちゃん!」と叫び続けましたが、時間は元に戻りません。静かに時は進み、チロの体はどんどん硬くなっていき、現実を受け止める勇気もなく二人で泣き疲れて抜け殻のようになっていたのが、ずいぶん昔のように感じます。
「お母さん。チロちゃんはどこに行ったのかな?」一緒に見守っていた23歳の三女がポツリと言いました。
「チロちゃんの体はなくなっても、小さな光になっていつも傍にいるから、見えないけど今までとかわらないからね」と言いながらも、もっと一緒にいてやればよかった。もっと体に気を付けてやればよかった。もっと、もっと……と後悔が波のように押し寄せてきます。
「お母さん! 後悔したらあかんよ! 後悔したらチロちゃんかわいそうやから。チロちゃんはお母さんとおれて幸せやったんやから‼」と急遽帰ってきた26歳の次女に叱られ、いつの間にか親子の立場が逆転して娘に諭されるようになってしまったのだなあと思いました。
子どもが産まれたときから、「子どもより先には死ねない」「子どもが先に死んでもいけない」、そう思って子育てしてきた20数年。子どもたちも社会人になり、今は解放感と安堵感に包まれていますが、とても辛いチロの死は、「これからの人生をどう生きるべきか。それを考える時がきたよ」と気づかせてくれたと思います。
生と死はいつも隣り合わせ。生と死はみんな平等。そして目に見えない不思議な世界でもあります。目に見えるものばかりに心を奪われ左右されてきた人生でしたが、見えるものがすべてではないと。目に見えないものを見ようとする心を大切に育てていきたいなあと思ながらも、日々、欲望の赴くままに好きなことにのめり込み、楽しく過ごせる人と楽しい時間を過ごし、自分のことで毎日いっぱいな私は、世のため人のために、これから先なにかできるのか……と不安がよぎります。
今年の夏、新たな命が長女の出産という形でやってきます。(チロちゃんの生まれ変わりだったらうれしい!)
生と死は、いつも隣り合わせ。目に見えなくても、いつも私たちの身近にあることを実感します。
プレマルシェ・オーガニクス黒門ヤードスタッフ
吉見 知佐子(よしみ ちさこ)
店舗では好きな商品やパワーグッズに囲まれて元気をもらっています。休日は神社仏閣巡りやお花を見に行ったりお気に入りの昔ながらの喫茶店で音楽を聴きながらミステリアスな本を読んで過ごしたりと自分のための時間を楽しんでいます。