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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

後半戦に向けて 鼻息荒く

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私がプレマ株式会社の宮古島プロジェクトに運命を感じて着任したのが39歳。それから10年経って現在49歳になりました。私は「20~50歳の人生前半の30年間はさまざまな経験を重ねて人脈を築くためのキャリア形成期で、50~80歳までの後半30年間をより高いレベルでの自己実現と社会へのご恩返しの期間」とみる人生観に共感しています。それにあてはめると、今、私はまさにその転換期に差し掛かっています。

宮古島プロジェクトは、2012年に3つの【ミッション】と[問いかけ]を掲げて発足しました。①【命を育む健全な食を普及・啓蒙していく】[農薬、化学肥料依存の野菜の生産と消費を続けていいのか?]。②【健全な自然環境を取り戻す】[農薬、化学肥料による土壌、水質汚染を続けていいのか?]。③【健全な経済の流れを取り戻す】[生産性向上と低価格化の偏重の経済の流れによって命の大切さを見失っていないか?]。そして、事業展開としては、無農薬・無化学肥料の野菜・果樹を生産・販売、加工品を製造・販売する『モデルケース事業』と、もう一つは、H‌Pやらくなちゅらる通信を通した広報活動、農業体験・研修、講師を招いてのセミナー開催、料理教室など宿泊型農業体験事業を通じた『普及・啓蒙事業』の二つ。その2軸で地に足をつけた実直な取組を続けながら、社会にインパクトをもたらすことを目指しました。

今、事業計画を振り返ってみても事業内容にズレはなく、当初のミッション・ビジョンを具現化してきています。沖縄の基幹作物サトウキビと適地適作のバナナを無肥料自然栽培、黒糖加工製品を製造・販売する『モデルケース事業』を基礎として、五感をフル活用して 楽しく学べる「黒糖&島バナナスイーツ作り」体験型食育プログラムの『普及・啓蒙事業』に注力しています。

実際には失敗を重ねた試行錯誤の結果で、事業化スピードは想定より遅く、時間がかかっています。一方でいろいろな可能性が拡がってきている現状を受け入れて、今後もさまざまなご期待を寄せていただける存在になれるように、後半戦で事業加速していきたいです。

宮古島着任当時の松本

- オルタナティブファーム宮古 - 2023年3月発刊 vol.186

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