ご縁があって、わたしは2007年の約6ヶ月半を、アフリカ南東部に位置するモザンビークで過ごしました。
“ボランティア“という名目で海外の団体を通じ現地に赴きましたが、特別な技術も持ち合わせていない、文系女子大生に何ができるわけでもありません。“何かをしてあげる”ためではなく、わたしが“学び成長する”ための6ヶ月半でした。
「現実をこの目で見、この身いっぱいに感じたい。それを一人でも多くの人に伝えて現実を知ってもらいたい。」想いだけを胸にモザンビークに飛び込みました。現地で、見て、感じて、考えたことを、みなさまにお伝えできたらと思います。
さて記念すべき初回は、わたしたち日本人が持つ『アフリカ像』についてお話ししようと思います。
みなさんアフリカと聞いて何を思い浮かべますか?-広大なサバンナにライオンやゾウなど動物がいる景色?文化を大切に生きる先住民族の姿?はたまた飢えで苦しむ貧困の場面を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
このイメージは決してニセモノではなく、現実の一つです。ただ、日本にあるアフリカの情報はあまりにも偏っていて、一部が強調されているのだということに、モザンビークの生活を通して気づきました。
首都マプートをはじめ各都市には、日本で見るような大型のスーパーマーケットやショッピングモールがあります。生活に必要な物はたいてい手に入るし、都市部では日本となんら変わりのない生活を送ることができます。何もかも買いそろえて渡航したわたしとしては拍子抜けでした。
モザンビークというアフリカの一国を知り、そもそも“アフリカ”とひとくくりにしてしまうことにも違和感を覚えるようになりました。モザンビーク一国をとっても、日本と違ってたくさんの民族や言語が存在するのですから、その多様性といったらわたしたちの想像をはるかに超えるものです。
今回の連載機会をきっかけに、みなさんの 興味が少しでも広がればしてやったり!「アフリカ」や「モザンビーク」のことを耳に、目にしたら、ちょっと関心を向けてみてくださいね。
岩本 莉依(がんちゃん)