先月号で新しいパンデミックを作らないためになにをすべきかをお話ししました。畜産工場から新型ウイルスが発生し、屠殺場から蔓延したということを過去に何度も経験しました。人が現在のように肉食を続けるかぎり、新しいウイルスは発生し続けますが、プラントベースホールフードの食生活に移行すればその発生を抑えられ、自身の免疫は高められます。これがウイルスから身を守るシンプルな方法であるということをメディアは報じません。
「未知」だから怖かった
COVID-19は未知のウイルスでしたから、初期のころは慎重な行動を取らざるをえず、判断を誤ってもやむをえませんでした。問題は誤りに気づいても訂正せず、正しい方向性を示さないことです。COVID-19はインフルエンザ程度の病原性しかないというのが多くの専門家の認識です。志村けんさんや岡江久美子さんがあっという間に亡くなり、骨になって家族の元に帰ったとの報道は国民に大きな恐怖心を植え付けましたが、新型コロナウイルスで死亡した場合でも、実際の死因は基礎疾患によるものが多く、イタリアでの死亡例は99%、アメリカでは94%が基礎疾患のあるケースでした。
季節性インフルエンザと同程度の感染症であればインフルエンザと同じ対応をすればよく、人混みを避けるべきなのは健康な人ではなく基礎疾患を持つ人、免疫が低下している人です。無症状感染者が人に移してしまう心配もインフルエンザと同程度です。
COVID-19は感染してもほとんどが軽症で死亡率は0・4%、49歳以下に至っては0・05%という米国のデータがあります。予想以上のスピードで感染が拡大したものの致死率は想定より低く、健康な人が特別恐れる必要はないということがわかりました。にもかかわらずテレビは連日、「密」の場所を探し、規律を守らない人を非難するような報道を続けますが、知りたいのはそんな情報ではありません。軌道修正が必要という意見が多くあるのに、なぜそのことに触れないのでしょうか。流行が終息しないことや薬の開発を待つ気持ちを煽ることで、お金が儲かる側の思惑が加わっていないでしょうか。パンデミックの陰に隠れて、国民に知られては面倒な問題をかき消そうとする政府の意図は加わっていないでしょうか。このような経済やメディアの仕組みはコリン・キャンベル博士が『WHOLE』に書かれている通りです。
ワクチン開発が終息の特効薬であるとの意見もあります。しかし毎年、多くの人がインフルエンザワクチンを接種するのに、国民の1割が発病し、1万人が亡くなっています。ワクチンが感染症拡大防止の特効薬ではないことも多くの人が知る事実なのです。
もっと怖いもの
COVID-19に罹患するリスクより自粛による二次被害の方が深刻です。経済的打撃は犯罪や自殺、家庭内暴力や虐待が起こりやすい環境を生み出します。必要以上に制限がかかった環境で、今までのような経済・文化・スポーツ活動が維持できるでしょうか。子供たちに負担がかかり、教育を受ける権利と成長に影響が出かねません。それでも政府主導の「新しい生活様式」を半ば強制される形で要求され、守らない人はバッシングの対象になります。
情報収集は大切ですがマスコミの発信を鵜呑みにしないで自分で考えて判断することはとても重要です。
『WHOLE~がんとあらゆる生活習慣病を予防する最先端栄養学』
発行:ユサブル
著者:T.コリン.キャンベル
監修:鈴木晴恵
訳:丸山清志
2,500円(税別)