私がプレマルシェ・ジェラテリアでアルバイトを始めたのは、大学1年生のときでした。昨年からのコロナ禍において、私は就職ではなく、大学院進学の選択をし、アルバイトも継続することにしたのですが……。まさかジェラテリアでのバイトが5年目に突入するとは、始めたときには想像もできませんでした。いま思えば、月並みな感想ですが、あっという間だったなぁ……としみじみ思います。
それはさておき、私はいま、スタッフの間でひそかに「ディッピング王子」と呼ばれています。自分のことを王子と書くのはたいへん恥ずかしいのですが、ありがたいことに、ジェラテリアのなかでも、ディッピングがとても上手だと評価していただいている、ということのようです。
ディッピングというのは、お客様にジェラートを提供する際、ジェラートの口当たりをより滑らかにするために、よく練って盛り付ける工程のことを指します。実はこの工程、一見簡単そうに見えるのですが、いざやってみるとかなりのセンスと技術が(ときに腕力も)必要とされます。そして、いかに素早く綺麗に盛り付けて、お客様にジェラートをご提供できるかがカギなのです。新しく入ったスタッフが最初にぶち当たる難関も、このディッピングだったりします。
当然、私も最初からディッピングが上手だったわけではありません。初めてジェラテリアに入ったときは、それはそれは、散々でした。練るのに時間がかかってお客様をお待たせしてしまったことや、思うように綺麗に盛り付けられなくて、苦渋の思いでジェラートをお渡ししたときも少なからずあり、研究と反省の日々でした。
先輩のアドバイスも参考にしながら、研鑽を重ねること数か月が経ち、徐々に綺麗なディッピングができるようになってくると、ジェラートをお渡ししたときのお客様の反応にも、次第に変化が見られました。ジェラートをお渡しすると、「かわいい!!」と言っていただけることが多くなったのです。スタッフとしては、ジェラートの盛り付けに対して褒めていただけることは、ジェラートの味に対して褒めていただくのと同じくらい嬉しく、非常にモチベーションになります。
そうして4年間、ジェラートを練り続けた結果、ディッピング王子と呼ばれるに至っています。いまでは、他のスタッフとディッピング技術を共有するなどして、スタッフみんなで綺麗なディッピングができるようがんばっています。プレマルシェ・ジェラテリアにお越しいただいた際には、こうしたディッピングにも注目していただき、温かく見守っていただければ幸いです!
プレマルシェ・ジェラテリア京都三条本店
白川 貴之
(しらかわ たかゆき)
音楽とパソコンが好きな大学院生。大学院では、主にジェスチャーと視覚の関係について研究している。2017年からプレマルシェ・ジェラテリアでアルバイト継続中。周囲のスタッフからの愛称(?)は、「ディッピング王子」