私のお誕生日のこと。
友人のケーキ店のある嵐山方面へ車を走らせます。
途中、太秦を通過。私には思い出深い土地。
太秦の学生寮に下宿し美大に通っていたのです。
大家さんは美しい日本家屋に住む茶道の師範で、
よくお茶を振るまってくれました。
隣接する女子寮は古~い木造2階建。
部屋は四畳半、和式トイレ・台所は共同(笑)、
お風呂は大家さんの内風呂を借りて2人1組で入るのです。
日本人を中心に台湾人・中国人など留学生が18名。
もちろん男子禁制。
毎晩、狭い部屋に集まっては大騒ぎ。
喧嘩したり一緒にアルバイトしたり料理を教え合い
姉妹のように暮らしていました。
門限の23時に大家さんの見回りがあり叱られる事も。
私は男子禁制を度々破って、
息を潜めても何故かバレて合鍵で部屋を開けられる始末。
今思えば漫画のような世界。
夫「行ってみる?」
私「当時でもお婆さんだったよ~27年も経つんだよ」
夫「建物だけでも残ってるかも」
私「突然ええかなぁ?生きてはるやろか(←失礼)。あ!建物ある!」
ピンポ~ン「あの~ 昔、寮でお世話になったものです」。
ガラリ。大家さんご本人登場!
私「大家さん! 恵里子です!(←必死)」
大家さん「たくさん学生さんいはったしなぁ~」
(半眼で目も合わせてくれない 涙)
私「留学生が多かった時代で、私、その部屋でした!」
大家さん、急に眼を見開いて私を見つめ、ふわっと笑顔に。
「わかった! あんた特別やったもん。ケーキ作るのうまかったな。
それに向日葵の絵を上手に描いてなぁ~!思い出したわ」
夫「よかったなぁ! 特別やったんや~♪」
大家さん「わりと手のかかる子やったからなぁ」
夫「そっち?!」
私「今、ご家族は? お歳は?」←質問攻め。
大家さん「95歳(27年前は68歳!)。
寮もやめたしな。まぁ、上がって行きぃな。」
お庭や玄関は当時同様、美しく掃き清められていました。
お元気で本当になにより。
思い返せば事件ばかり巻き起こす跳ねっ返りを、
いつも笑ってお世話くださってたのです。
私の京都生活の始まりは、大家さんありき。
46歳の誕生日は思いがけず
感謝の気持ちいっぱいで大切な人との再会が果たせました。
ベジタリアン料理家
Neoベジタリアン料理指導士代表
マクロビオティック望診法指導士
プロフェッショナル
erico
(えりこ)
美大卒業後、モザイクタイルアーティストとして活動。
2軒のカフェ立ち上げと運営を経て現在に至る。
重度のアトピーだった息子と暮らす経験と「完全菜食」の実践体験を活かし、
時代に沿った食事&スイーツを伝える。
大学生と2歳の息子とYOGAインストラクターの夫と4人暮らし。
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巾広あらめと春菊のあっさりマリネ(調理時間約10分)
●材料(2人分)●
・巾広あらめ…………………………20g *プレマシャンティ
(鍋に300ccの水とあらめを入れ、中火にかけ、沸騰したらザルにあげておく。
これで戻っています)
・春菊(葉先のみ)……………約1/3束分
・ヘンプオイル…………………大さじ1~2
・(A)マッシュルーム………6個(約120g)(半分にカット)
・(A)にんにく(みじん切り)…………1/2片 *プレマシャンティ
・(A)精進白だし……………大さじ2と1/2
・(A)ホワイトバルサミコ……………大さじ1(アリサンの白ワインビネガーでもOK)
・(A)玉ねぎだけのシーズニング……小さじ1 *プレマシャンティ
●作り方●
1)鍋かフライパンに(A)を入れ、蓋をして中火にかけ、
マッシュルームに火が通るまで約3分蒸し焼きにし、冷ましておく。
2)春菊は生のままヘンプオイルを絡め、冷ましておいた(1)と
あらめを混ぜてできあがり。
※マッシュルームは水で洗わず汚れを取って使うのが常識ですが、
キパワーソルトを溶かした水でサッと洗うと驚くほどの汚れが取れ、
臭みも取れます。お試しください。