自称・運動嫌いだった私が、28年ぶりにジム通いを始めて2ヶ月。驚くことに、ジム通いが楽しいのです! 「今日もジムに行きたい!」と思えることに、自分が一番驚いています。週に3回は通うほどになった理由。それは「無心」になれるから。
「もともと運動好きなのでは?」と思われそうですが、まったくそんなことはないのです。実際、この28年間、自慢ではありませんが運動らしい運動はほぼしてこず、健康診断の問診票にある「週に3回以上、運動していますか?」は苦痛な問いでした。さらに、以前入会したジムには1年間で数回しか通わず、会費はジムへの寄付と化したほどです。
無心のコツ
そんな私でもジム通いが楽しくなったのは、「無心」になれるからです。無心になると、頭のなかの余計な考えやノイズが消え去り、感覚や身体がスッと整います。静かな時間が流れ、とても気持ちがいいのです。無心。私の心を掴んで止まない理由です。
そうはいっても、ただジムに通えば無心になれるという訳ではありません。最近のトレーニングマシーンは運動しながら、テレビを見たり音楽を聴いたりできますし、いくらでも考えごとをしながら惰性で運動できてしまいます。
私は、五感はすべて自分の身体の感覚をとらえるために使っています。自分の呼吸と身体に意識を向けながら、ゆっくり、ゆっくり丁寧に身体を動かします。これを繰り返していると、どんどん自分とのつながりが増して、無心の境地へ。すると、頭はスッキリ、体はシャッキリ整い、自分がひとつになった感覚が蘇ります。これがとても気持ちいいのです。「運動するとスッキリする」とよく聞きますが、それは汗をかいた爽快感というより、この「無心」になるスッキリ感なのかもしれませんね。
無心になるメリットは、楽しさや落ち着き、爽快感だけではありません。以下はほんの一部です。
・仕事がはかどる
・自然と行動したくなる
・前向きになる
・判断力・決断力アップ
・疲れにくい
・焦ったり、慌てたりしなくなる
・やるべきことに集中できる
頭がいっぱい
ちなみに、私が16年間伝えているボディヴォイスも3分程度で無心になれます。ボディヴォイスで無心になる練習を続けた人たちは、それまで抱えていた以下のような悩みが自然と消えていくという経験をします。たとえば、
・モヤモヤ、スッキリしない
・日常的に疲労を感じる
・やることで頭がいっぱい
・忙しい毎日で追われている
・自分の気持ちが整理できない
・行き詰まり、伸び悩み感
こうした悩みを抱えている人は、自分のやる気や能力に問題があると考え、自分にダメ出しをしますが、それらは一番の問題ではありません。
「頭がパンク状態」のまま、なんとか毎日を乗り切ろうとがんばっていることが大きく影響しています。つねに考えごとや気がかりなことで頭は一杯。頭に余白がないので、息詰まり、煮詰まり、行き詰まるのも無理はありません。つねに頭はモヤモヤ、重さや痛みがあり、それではどんなにやる気があっても本領発揮は難しいものです。
しかし、無心になると頭のモヤモヤは晴れ、重さや痛みも解消します。頭に隙間ができ、気持ちにはゆとりが生まれます。周囲の声に耳は傾けつつも、振り回されることがなくなり、自分の気持ちも整理しやすくなります。
無心になるコツは、自分の体と呼吸に意識を向けて、ゆっくり丁寧に動かすこと。運動以外でも構いません。料理、タイピング、食事、洗顔などでも無心になれます。ぜひお試しを。