お風呂あがりにお湯が膣から出てきたという経験はありませんか? それが「お湯モレ」です。湯舟に身体を寝そべるように浸かっているときに膣の力が緩んでいるとお湯が入ってきてしまい、立ち上がったときに膣からお湯が出てくる、という状態です。
お風呂のお湯はあまり衛生的とはいえません。デリケートな膣の中には入れないように湯舟の入り方を少し注意したほうがいいですね。女の子の子どもさんがいるご家庭にはぜひ娘さんにもしっかり教えてあげてください。
湯舟に入るとき、膣口はしっかりと閉じ合わせた状態で浸かります。例えば、プールで頭から潜るときは、口は閉じて水に入りますよね? そのように膣口もお風呂ではピッタリと閉じて浸かります。そこでちょっと誤解されがちなことは、「股を閉じて入る」のとは異なりますよ! 股はむしろ軽く緩めて、リンパや血流が詰まりがちな鼠径部(足の付け根)を、お湯で温めてあげた方が血行促進にとても良いです。ふわっと股は開いて。でも、膣は閉じ合わせるのです。
「ちゃんと閉じられているかわからない」「最初閉じていても、いつの間にか緩んでしまう」そういう方は、膣トレをがんばりませんか? 具体的なやり方は去年の『らくなちゅらる通信』9月号でもお伝えしましたが、①体幹を鍛える体操やダンス②呼吸イメージ法③グッズを使うなど、いろいろな方法があります。わたしのオンライン講座でも毎月詳しくお伝えしていますが、どれも「楽しさ」を感じながらやることが、続くコツです。
生理は膣トレのチャンス
生理日は、絶好の膣トレの機会です。実は膣トレとは膣に圧をかけて「締める」だけのトレーニングではありません。膣口を「開ける」(排泄する)力も、しなやかな筋力をつけるために必要。生理期間は物理的に見てわかりやすいのでトレーニングになりやすいですね。経血はナプキンに垂れ流すのではなく、できるだけトイレで出してしまいましょう。そして、出し切ったら、ナプキンをあまり汚さないように、要所でキープします。「要所で」というのは、例えば立ったり座ったりくしゃみをしたりするときなど、腹圧がかかるときに、ドロっとしたかたまりが出やすいと思いますが、その直前にあらかじめ軽く膣圧をかけ、閉じ合わせておくようにすることで、トイレで出していくことができるようになります。(わたしはこのことを「おんなのこスキル」と呼んでいます)
尿モレ改善にも
生理が上がってしまった方のなかでも「尿モレ」でひそかに悩んでいる方はいらっしゃいませんか? お湯モレも、尿モレも、年齢だから「あるある」だと諦めてしまったりしないでくださいね。筋肉は、ちゃんとただしく意識して使えばつきます! 逆に使わなければ、どんなに若くても筋肉は痩せて減っていってしまいます。
膣まわりの筋肉は骨盤底筋群と呼ばれるのですが、ここの厚みは3~9センチ程度といわれていて、かなり個人差があります。意外なことかもしれませんが、骨盤底筋の表層の筋肉である、括約筋は歩いたりスポーツをしたりしていてもあまり使われない筋肉で、便や尿を出すときや我慢するとき、性行為をするときくらいしか、ダイナミックに使われることがありません。だから無意識でいると緩みやすいのですが、ここほど意識して自在に使えるようになるとメリットがたくさんあるところはないのでは?と思うくらい、重要な筋肉です。ぜひご自身に合うやり方をみつけて、コツコツ「貯筋」を楽しんで(笑)。お風呂でもお湯を入れてしまわないよう、きれいで元氣な膣を育てましょう!