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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

【Vol.88】「ある」世界 「ない」世界

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いよいよ新しい年を迎えました。今年はお客様のおかげさまで、弊社が15周年を迎える年でもあります。企業の存続は10年で数%といわれるなかで、こうやって事業を続けることができるのも、ひとえにお客様に支えていただいてのことです。私たちには多くのスタッフ、多くのお取引先、そしてそこに繋がるたくさんの人たちが関与し、持てる能力を発揮し続けています。力及ばぬこともたくさんあることを承知していますが、「すでに何を持っているか」、よりも「まだそこにないかもしれないけれど、何を目指しているのか」のほうが大切だと信じて歩んでまいりました。だからこそ、私たちが何かを続ける力が沸き上がってくるのです。

分化の時代

昨年の年末にいたる数ヶ月、私の身の回りには大きな対立が生じているように見えました。実際には何かが揉めているわけではないのですが、私を挟んで何か大きな2つがせめぎ合っているようなのです。それが今月の主題でもある「ある」世界と、「ない」世界の強いコントラストです。ずっと以前からあるテーマなのですが、どういうわけか、最近になってものすごい違いとなって一気に押し寄せてきた印象をもっています。「ない」世界は、そこに住む人の言葉として「○○がない」というかたちで表現されます。たとえば、できない、評価されていない、理解されていない、時間が足りない、わからない、やりたくない、などです。語尾が「ない」なので、とてもシンプルでよくわかります。一方、「ある」世界の言葉は、感謝のかたちで表現されます。「おかげで~よかった」「なので、ありがたかった」「~なるなんて、ほんとうについている」「~で、結果的にうまくいった」「こんなに~なのに、感謝しています」という形をとります。もちろん、それを語っている人は幸せそうですので、私も幸せな気分になります。逆であると、もちろん、どんよりとした気分になるのです。アベノミクスの一つの表れは、経済的な貧富が拡大したという文脈で語られ、株価の上昇で1億円以上の金融資産をもつ富裕層が100万世帯を超えたのに対し、生活保護受給は216万世帯を超えてしまった、というような感じです。確かに、社会の実相はこのように大きな格差となっていて、これは社会構造の急激な変化によるものでしょう。しかし、心の面で「ある」世界と「ない」世界の最近とくに気になる激しい分化は、何の変化によるものなのでしょうか? 社会の変化に呼応するように、私の周りが激しく変わっているさまを眺めつつ、とても不思議な印象を持ちました。現代日本の構造からいって、再チャレンジは極めて難しいといわれていますが、心の再チャレンジは今すぐ可能です。私たちに与えられているほんとうの自由のキーは、すぐそこに転がっているのです。

「ある」を選択する秘訣

「ある」=満ちた状態 になっている人をよく観察すると、それは自力で為しえたものでない、という表現をされるのです。逆に「ない」=欠乏している世界に住む人は、「こんなに努力したのに」→「期待した」→「結果、期待外れ」、という構造をとるようです。「○○したのに、○○にならなかった、神も仏もあったものじゃないよ」という連続性の間には、期待が込められています。もちろん努力の先に期待をするのは普通の感覚ですが、努力の結果がいつ、どこで、どのような形で報われるかは、全く分かりませんし、期待を遙かに超えたところにあったりするものです。なぜ、私がそういえるのかといえば、私は15年前に事業を始めることも、世界中にパートナーを持つことも、安らぎを与えてくれる人たちと縁があったことも、何も期待していませんでした。とにかく、今やるべきと思ったことを、ただ無心にやっていただけだからです。私がこのように幸せになれたのは、期待をしなかったからだろうと推察しています。「だから、おまえにはたいしたことが出来ないんだよ」と言われればそれまでですが、そう言われても私は幸せですから、これだけはいかようにもし難いと思います。その違いを考えてみますと、私には軸が自分の中にあります。家族や教師、銀行や風評を含め、他の誰かに与えられた評価軸がそもそも存在しないのです。かといって必死に努力したわけではなく、何かに導かれてここにいると思うだけで、ありがたくて言葉がありません。それはお客様を私たちに与えて下さった、何かの助力なのでしょう。私はいつもお客様に幸せがありますようにと、今年も祈り続けるつもりです。迷惑でないようでしたら、どうぞ、おつきあいください。本年もよろしくお願い申し上げます。

- 中川信男の多事争論 - 2015年1月発刊 Vol.88

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