2010年6月、アメリカユタ州モアブにあるシナジーカンパニー社を訪ねた私たちは、様々なテーマについてミッチェル・メイ氏と語り合いました。この地をゆったりと流れる大河コロラド川の水面のように、静かに、しかし力強く語りかけるミッチェルのメッセージを皆様にご紹介していきます。

ー現代人は、疲れた、エネルギー不足だ、といったことをよく訴えますが、これはどういう状態なのでしょうか。

　過酷な毎日が続いていれば「疲れ」を感じるのは当然ですが、日常を送りながら、どこかでエネルギーの不足を感じるということは、やはり、何かがおかしいのです。

　ジャック（ミッチェルの師・メンター）から教えられた大切なことのひとつは、日常的な思考、信念、習慣を徹底的に捨て去るということです。できるだけ、という程度はなく、バッサリと捨て去らなくてはならないというのです。そうすることで、はじめて人は、今までと違う次元で世界を経験できるようになると彼はいいました。

　ジャックは、決して「How are you?（調子はいかがですか）」と聞かないようにしていました。そう質問すると、患者さんは大抵、あそこが悪い、ここが悪いといった不満を語り出すからです。自分の言葉を最もよく聞いているのは自分です。人は次第に自分は病気だと信じこんでしまいます。

　日々の生活のなかで、朝から晩までいろんな不平不満を述べていると、それはまるで呪文ように心に沈殿していきます。それは次第に、その人と世界との関係を決定してしまいます。ジャックのアプローチは、そのつながりを断ち切って変化をうながすことだったのです。

　ニュースや新聞はもちろん、人々の会話を聞いていても、驚くほど悪い情報ばかりが流れていますね。私たちは毎日どれだけ、ポジティブな話ができているでしょうか。当たり前なことに聞こえるかもしれませんが、まず、他人、家族、自分自身に対して口にする言葉を変えることで、変化を起こすことができるのです。一番難しいのは、自分自身に語りかける言葉を変えることです。

ー痛みに直面することなく、真に癒されることはないとおっしゃいましたが（前号でご紹介）、ポジティブな話を心がけるということは、痛みについても口にしない方がよいということでしょうか。

　不平不満と、痛みとは違います。熱くなった鉄板に手を置いたまま、「痛い！」と叫ぶばかりで、手を動かそうとしない状況を思い浮かべてみてください。痛みに直面するとは、その痛みを引き起こしている原因を見つめて理解するということです。
慢性的な不平不満に直面するためには、自分自身に対して、本当の意味で正直にならなくてはなりません。

　日本の方には親しい禅は、徹底して「あるがまま」を受け入れることを説きます。それは簡単なことではありません。実際、自分と真正面から向き合うのを避けるために、実に多くのお金と時間を使っているぐらいですから。

　私にとって、瞑想とは、本当の自分と向き合うということです。喜びや、内面の平和を感じるために瞑想をする方もいるようですが、私にとっては、それは最大の目的ではなく、瞑想をする真の理由ではありません。むしろ、目をつむりがちな至らない自分、不完全な自分を見つける小さな旅でもあるのです。

自分と向き合うにはエネルギーが必要です。むしろ、エネルギーが不足しているから自分と向き合えないといった方が正確なのかもしれません。 　ピュアシナジーをとり続けることで、私たちが日々、向き合うことが難しいと感じている悩みごとや課題にも直面することが可能になります。ピュアシナジーは、活力、エネルギーを取り戻すことができるように設計されているからです。 　体調不良を訴え、癒しを求めてくる人々の苦しみのほとんどは、突然生じたものではないのです。たとえば、たばこの害にしても、最初は何も気づきませんが、もしかしたら、20年、30年経ってから深刻な状況を迎えるかもしれません。症状があらわれてから癒すのは、決して簡単なことではありません。 　私の使命は、そういった悪い影響があらわれるずっと前から、心身のバランスを整え、浄化し、回復をうながしていくことです。ピュアシナジーをどのように設計すれば、彼らの問題に対してポジティブな影響を与えることができるのか、それをいつも考え、研究や実験を重ねています。ピュアシナジーで人々を真に癒すことが、私の究極的な目的であり、真実の動機、私を動かす原動力なのです。 　ピュアシナジーは魔法の粉ではありません。すべての人を幸せに、健康にする秘薬があればすばらしいことだとは思いますが、そんな方法を私は知りません。ただ少なくとも、人々に害を与えるものが多いなか、ピュアシナジーはポジティブな影響だけを与えることができる製品です。これは、私にとってもっとも大事なことなのです。