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転ばぬ先の栄養学

【Vol.38】「カルシウムと健康について」その11 妊娠とカルシウム

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 妊娠中毒症の一つとして「つわり」がありますが、他に、妊娠後期(8~10ヶ月)によくみられる後期妊娠中毒症というものがあります。それは浮腫、たんぱく尿、高血圧などを主な症状とする症候群です。妊娠中毒症は、流産未熟児出産の原因となり得、もし安静に治療をしなければ、分娩の途中で突然全身にけいれん(子癇)がおこって子宮が破裂して死亡する、というような悲惨な結果を招くこともあります。妊娠中毒症は世界的にみて日本人に一番多く、アメリカ人と比べると4倍以上にもなります。原因としては、血液中のカルシウムが少なく、逆にリンが多いというバランスの崩れから自律神経の異常が誘発されて起こるという説や、鉄やカルシウム、ビタミンB1、ビタミンDの摂取不足が原因であるという説があります。いずれにせよカルシウムの摂取不足が妊娠中毒症にかかわっていることは間違いなさそうです。

 血液中のカルシウムが不足すると、体は骨のカルシウムを溶かして利用しようとしますが、そのカルシウムは利用されるどころか、むしろ血管壁や腎臓に沈着してしまい、血管の内腔が狭くなったり、腎不全をおこして子癇という怖い病気にかかったりすることもあります。そのようなことを防ぐためにも、日々、十分なカルシウムの摂取を心がけることが大切なのです。

 産み月に起こる陣痛は、子宮の筋肉が収縮して胎児を押し出そうとする反応です。子宮の収縮が弱ければ軽い陣痛が繰り返されるだけで、なかなか胎児が産れ出てきません。カルシウムはこの子宮の収縮がスムーズにおこなわれるための影の力にもなっています。

 妊婦が食事だけで十分にカルシウムを補給しようとすると、つい食べ過ぎになり、過剰な栄養は胎児を脂肪太りにしてしまい、出産時に妊婦自身が大変な苦労を負うことになります。そこで、安心、安全で吸収力の高いカルシウム剤を食材に加えて、母子ともに重要な栄養素であるカルシウムが不足することの無いように補給することをお奨めします。

山口清道

山口清道氏
日本予防医学研究会理事、フルボ酸・腐食性物質機能研究会会長。大手企業や新聞社、薬剤師会、教育委員会その他の各団体が主催する講演会で講師を務め、『食品破壊の実態』『カルシウム不足の脅威』などをテーマとする講演回数は1000回を越える。
現在は講演活動を休止し、食品科学研究所・BAOBAB代表、株式会社バオバブ代表取締役として、イメージ商品が氾濫する現代における、ほんもの食品の研究開発に取り組む。

- 転ばぬ先の栄養学 - 2010年10月発刊 Vol.38

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