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転ばぬ先の栄養学

【Vol.36】「カルシウムと健康について」その9 カルシウムは、成長期の子どもにとって大切な栄養素

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 カルシウムは骨の成長に欠かせない栄養素です。骨の成長とは、骨端と呼ばれる部分が長くなり、横にも発達することです。私たちの骨は再構成といって、常に壊され、新しく造り替えられています。成長期の子どもはこの速度が成人に比べ速く、活発に骨の成長が行われています。したがって、成長期の子どもは成人よりもカルシウムを多めに摂らなければ骨が弱くなるばかりではなく、脊髄側彎症といった病気に代表されるように、骨が曲がった状態で成長してしまうようなことにもなりかねません。また、人間の最大骨量は、子どものときのカルシウム摂取量と運動量によってもかなり影響されます。最近の子どもたちは学習塾通いに忙しく、遊ぶといってもテレビゲームなどが主流で、身体を動かす機会が少なくなっています。しかし骨を強く丈夫にするには、必要な栄養を摂取し、子どもの頃から筋肉を鍛えることも大切なことです。

 更に、カルシウムには神経を鎮静させる作用があり、神経の伝達作用にも関わっています。ラットによる実験においては、カルシウムの欠乏したエサを長期間与えると、神経が過敏になり性格も凶暴になるうえ、行動も荒くなることが確認されています。人間においても、カルシウム不足が原因で、すぐにキレやすい性格を生む要因になっているのではないかとの見方もされています。

 以上のようなことからも判りますように、子どもたちの精神的な安定と、集中力や学習力、運動神経などを高める意味からも、日ごろからカルシウムを十分に摂れるような食生活の習慣をつけることが大切です。とくに8~14歳の子どもは、1日500~900mgくらいのカルシウムを摂取する必要があります。子どものときから、将来、カルシウム不足による様々な弊害から身を守れるようにしてやることは親の務めではないでしょうか。成長期の子どもには、心身ともに健康に育つためにも必要な栄養を摂ることが大切なのです。

山口清道

山口清道氏
日本予防医学研究会理事、フルボ酸・腐食性物質機能研究会会長。大手企業や新聞社、薬剤師会、教育委員会その他の各団体が主催する講演会で講師を務め、『食品破壊の実態』『カルシウム不足の脅威』などをテーマとする講演回数は1000回を越える。
現在は講演活動を休止し、食品科学研究所・BAOBAB代表、株式会社バオバブ代表取締役として、イメージ商品が氾濫する現代における、ほんもの食品の研究開発に取り組む。

- 転ばぬ先の栄養学 - 2010年8月発刊 Vol.36

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