前回ご紹介できなかったもので、自然に治ったと言うとびっくりされる機会が多いのが、「とびひ」です。 ステロイド入りの塗り薬でないとそう簡単に治らないと思われているとびひに、3・11のあと、上の子がかかりました。かかっている当人が、とりたてて痒がっていなかったし、 友人の子が2週間で自然治癒した話を聞いていたので、時期も時期だし、 理由があって出している症状なら出し尽くしてあげたほうがいいだろう…、 と、 皮膚科の塗り薬は使いませんでした。
とびひについて、前記の友人曰く「毎年同じ場所にとびひが出るような子どもは、薬で治してるからだよ、うちもおねーちゃんのほうは薬で治したらまたできたけど、下の子は薬使わなかったからその後出ないもん。」とのこと。とびひに免疫がつくかどうか
は諸説あるようですが、いずれにせよ薬に治してもらうよりは強くなりそうですよね。

とびひというのは実際なかなか派手な症状です。 どんどん大きくなる水ぶくれがぱんぱんになるほど水がたまって皮がめくれて花のように開いていき、開き尽くすと乾いていきます。 開くとき、あるいは引っ掻いたりぶつけたりして、その浸出液がついた先に
新しいとびひが次々できます。 なので、液があまり飛びちらないようにクレイパウダー（モンモリロナイト）をはたいて、汁けをかためることで対応しました。 クレイには殺菌効果もありますから、お風呂に入るときも、入浴剤のようにクレイを入れました。
結果、ぺろぺろむけていた皮がきれいに完治するまでにはしばらくかかりましたが、とびひの傾向が目立ったのは2、3日。 3、4日目くらいからは感染力はどんどん衰え、クレイをはたくのをさぼるくらいになりました。 クレイで固めた効果はあったのでは
ないでしょうか。

わたしの手当ては基本的に、 （1）お金がかからない、 （2）日持ちする、のどちらかあるいは両方に当てはまるもので構成されているのですが（わたしがアロマ使いにならない理由がそこにあります。 高いわりに日持ちしないからです。）、クレイはその両方に該当
する、なかなか便利なものの一つです。わが家ではパウダーで買い、適量をびんに入れ、水で24時間以上ふやかしてから使います。びんを使うのは、クレイに金属製のものを触れさせると変質するそうだから。 とりわけるときなどに金属製のスプーン等を使わな
いよう気をつけてくださいね。 そのクレイをお風呂に入れるとなると、ゆるゆるでも粘土ですから、子どもは大喜び。入れるついでにからだじゅう泥パックしてから、お湯にといてます。

ここまでは症状があるときの手当法ばかり書いてきましたが、一番基本は日常の手当てです。 日ごろの手当てをしていれば、病気にかかりづらく、ひどくなりづらいはずです。
というわけで、うちでは毎晩、ほんの一瞬でも何かの手段で必ず手当てをしてから子どもを寝かせるようにしています。 わが家で一番登場する率が高いのは、イトオテルミー。 わたしはほんとにめんどくさがりなので、火をつけるのがめんどうではないの
か、と、自問自答するのですが、それでもやはりテルミーは楽ですね。 テルミーの短時間・高効果な感じが、なんていうかコストパフォーマンスがとてもいい。 ほんの少しの時間、 おなか、 脇腹、足首、 首のうしろなどに熱を入れて、頭の気を下ろして、 寝かせます。
それすらする時間がないとき、あるいは子どもがテルミーを嫌がるときは、『別冊うかたま　子どもを守る自然な手当て』（農文協）を作る過程でわが家のお気に入りに加わった、楽健法の「足指もみ」と「手首・足首マッサージ」、操体によるゆがみとり、 を、ちょこっと、あるいは組み合わせてやります。毎日ちょっとでも子どもをさわって手当てするのは、子どもの体調にも、 親のメンタルにもいいと思います。 子どもは小さければぷにぷに、大きくてもすべすべしていて、さわるのが楽しいですしね！
ここまで物理的な手当てばかり書き連ねてきました、 次回は食について触れたいと思います。

文中ご紹介した手当ての詳細については info@prema.co.jp までメールにてお問い合わせください。

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望月 索（もちづき・さく）