野菜はすべて冷蔵庫に入れることで安心していました。
最近CMで冷蔵庫によって機能が違うことを知り、そもそもの野菜の保存方法が気になっています。
冷蔵庫を買い替えたいので、その前に、正しい保存方法について教えてください。
(大垣市・秋冬野菜栽培にハマっている図書館司書より)
A.保存する場所、向き、包み方その野菜にとっていい保存方法で
答える人 中川信男
ほとんどの方が、野菜は冷蔵庫にさえ入れておけばいいと思っておられることでしょう。ところが、そうではないものもあります。冷蔵庫に入れるにしてもキャベツは芯を切り抜いておくと長持ちしますし、トマトは袋に入れたほうがいいですよね。夏野菜は陰性ですので変質しやすく、収穫するとなるべく早く食べなければなりません。それぞれの野菜によって保存方法が異なりますが、ここでは、大きく3つのポイントをお伝えします。
まずは、冷蔵庫に入れるべきか、入れないほうがよいかということで、方法が分かれます。常温のほうが保存性の高まる野菜もありますので、冷蔵庫に入れないほうがよいものもあるのです。
次に、保存するときの野菜の向きについて。原則論として、その野菜のもともとの自然な状態をイメージしてください。葉物野菜はキャベツやレタスのように少数派の巻く野菜もありますが、ほうれん草や水菜などほとんどが上に向かって生えてきますよね。野菜室のスペースの関係で横に寝かせて入れることが多いかもしれませんが、本来であれば葉物野菜は、立てて保存するのが正解です。
そして、包み方。ラップで包むのか、新聞紙で包むのか。新聞は乾いたままか、水で湿らせたほうがいいのか。これは、その野菜がどういうガスを出しているのか、どんな影響を受けたらダメなのかを考慮するためです。水分が必要なセロリの場合は、濡れた新聞紙でくるんだ上に、さらにビニールで包むなど、野菜によってさまざまな対応をしたいものです。
各々の野菜の保存方法については、表を参考になさってください。また、個別の事情になりますが、成長点をどこか見極めて摘んでおくと長持ちするということを申し添えます。
さて、野菜を保存するにあたって、もう一つ大事なのは冷蔵庫。残念ながら、冷蔵庫をよくわからないまま使用しておられる方が多いのではないでしょうか。冷蔵庫はエアコンディショナーと一緒で、低温にすればするほど乾燥します。だから、湿った海苔を冷蔵庫に入れておくとパリッと元に戻るのです。冷やすことは、乾燥が伴うということを常に覚えておかれるとよいでしょう。
そこで知っておきたいのは湿度調整機能。冷蔵庫は加湿機能が備わった湿度調整のできる商品を選ぶようにしましょう。野菜室が小さくても湿度コントロールができる冷蔵庫であれば、野菜を庫内のどこにでも入れておくことが可能だからです。ビーガン、ベジタリアン、マクロビアン、自然食の方は、より使い勝手がいいのではないでしょうか。最近、冷凍庫が大きすぎるという声も耳にしますが、冷凍食品をほとんど食べないというお宅は、ぜひ、プレマルシェ・ジェラテリアのデザートを買って冷凍庫を存分に活用してくださいね(笑)。