
岸江 治次 マクロビオティックアドバイザー お客様コンサルティングセクション マクロビ業界に30年以上の達人

矢田 香織
プレマスタッフ
マクロビオティック勉強中。一児の母
矢田 いつも季節の変わり目になると体調を崩してしまうんですよ。今年はすでに体調悪い感じがあるんですけど。
岸江 今年は特に暑かったからね~。日本は夏の暑さも冬の寒さも経験できる珍しい国だけど、急激な温度変化はしんどいから春と秋があるんですよね。でも、最近は春と秋が短いでしょ。だから余計にしんどくなるというのはあります。人間にはホメオスタシス(恒常性)というのが備わっているので体温を一定に保てるんですが、今年のように急に10度も気温が上がるとその機能が追い付かないから、さすがにしんどくて当たり前というか。
矢田 たしかに自律神経が整ってない感じがあります。でも、なんとか元気に過ごしていきたいんですよね。なにかコツはありますか?
岸江 基本的なことだけど、まずはバランスのいい食事かな。食欲がないからといって、ざるそばとかそうめんとか冷たいものばかり食べるのはよくないね。冷たいものを食べたくなる気持ちはわかるけど、物理的に体を冷やすのではなくて、体内から適度に冷やすようにしたほうがいいですね。マクロビオティックでは、食べ物は体を冷やす性質のものと温める性質のものの2つに分かれています。たとえば、ナスやきゅうり、大豆は冷やすので夏に食べる、大根や蓮根などの根菜や肉は温めるので冬に食べると体が整いやすいとされてるんですね。
矢田 あっこれって……旬の食べ物!
岸江 そうそう。だから、旬のものを積極的に食べるのがポイントかな。あと、季節の変わり目に弱い人は、夏に冷えすぎていることが多い。体温が下がるとその分免疫力も落ちるし、身体が冷えたまま季節を越えて冬に冷え性になるっていうね。そういう人は、花粉症などのアレルギー症状も引き起こしやすいと言われますね。
矢田 そうなんですね。私、毎年秋に花粉症がひどくなるんですよ。
岸江 うん。だから、暑くても「冷やしすぎない」ことが大事。エアコンが効いてる室内では冷え対策をしっかりするとか、体を冷やすナスやトマトも、いつまでも食べ続けるのはよくないね。あと、夏は暑さでよく眠れていない方がいます。そうなると食欲が出ない、冷たいものばかり食べる、体温が下がる、免疫力が落ちるという悪循環が起こるんですよ。そういう方は夏の終わりになると疲労感がどーんと出て、夏バテになっちゃうというね。
矢田 逆に、エアコンをつけて眠っていて冷えすぎているということもあるかもしれませんね?
岸江 うん。でも、暑すぎるとお年寄りなんかは特に危険なんでね。
矢田 ああ、難しい……。
岸江 現代は本当に難しい時代です。でも、基本的な栄養を取っていれば体内でコントロールしてくれるし、あと、疲労回復してくれるものを食べるのもいいですよ。ビタミンB1を含む玄米や豆類に豚肉、それと梅や柑橘類に多く含まれるクエン酸もおすすめかな。
矢田 ふむふむ。温度差による疲れを溜めこまないようにすれば、夏バテや季節の変わり目の不調を防げるということですね。
岸江 そうそう。季節に合ったものを食べてね。
矢田 疲労回復の食事をを意識しつつ、旬のものを食べるようにします!