外気と室温の5度差が難しい今
8月上旬時点で、全国で40℃を超えた地点の数が、史上最多を記録しました。「真夏日」という言葉が上滑りするくらいの猛暑。妊娠中は、もともと血液量が増えるため、脱水になりやすく、熱中症のリスクも上がります。エアコンを「なるべく使わない」「節電を意識して控えめに」というよりは、自衛のため、適切に使って過ごされたのではないかと思います。
例えばドバイのような暑い都市では、駅や商業施設を空調の効いた通路でつなぎ、外に出る時間を最小限にする構造が採用されているそうです。「暑さを前提に街づくり」をしたので、外気に触れないための工夫があるんですって。1キロを超えるチューブ状の通路がたくさんある、と聞いたときにSFのようですごいなぁと思ったんですけど、そのドバイの夏が40度と知り、日本の夏も同じ工夫が必要なんだなと再認識しました。まだまだ暑いであろう9月、気温が高い時間帯に移動するときには、直射日光や熱風にさらされすぎないよう、動線の工夫が必要ですよね。
また、外気と室内の温度差が大きいと、自律神経も疲弊します。できれば体を急に冷やさず、じわっと汗を引かせるような環境づくりや動線を意識できたら、秋の季節への経過も、順調に過ごせるのかなと思います。
脱水と熱中症を防ぐための知恵
実は、脱水そのものが炎症反応を高める可能性があるという研究結果もあります。軽い水分不足でも体内では「炎症状態」が始まっている場合があるそうです。
体が炎症反応を起こすと、疲れやすくなり、睡眠の質が下がり、ホルモンバランスにも影響するので、水分が不足しないよう、「のどが渇いたと感じる前」に水分を摂ることが大切。
熱中症予防の観点もあり、ミネラルを含むお茶や飲み物がすすめられています。わが家ではこの夏、ルイボスティーが大人気でした。コンビニでも売ってますけど、おうちで淹れるとなお美味しい。カフェインが含まれていないので、妊娠中でも安心して飲めるし、カルシウムやマグネシウムが含まれているのも嬉しい。アフリカ由来の飲み物なので、暑い土地で飲まれてきた知恵にも納得感があります。
もうひとつ、やはりアフリカの食材、『バオバブフルーツパウダー』も、暑さと戦う味方になってくれました。同じく暑い国のブラジル(でも東京や京都の夏の方が暑いかも!)で作られている『元気酵素の素』と混ぜて食べるのが、私はお気に入りです。
「冷たいものを摂ると体の芯から冷えるから妊娠中は避けたい」けれど、「熱中症予防に冷たい飲み物が必要」という矛盾した状況ですが、この時期に必要なのは「冷えすぎず、暑すぎず」のバランス感覚です。冷たいものをがぶ飲みすると、一時的にはスーッとしますが、深部体温まで下がると、体がうまく汗をかけなくなり、結果として熱中症のリスクが上がる場合もあるそうです。特に妊娠中は、赤ちゃんに直接「冷え」が伝わる感覚もあり、胃や腸が冷えるとお腹の張りや不快感につながることもあります。
そんなときは、飲む量を少しずつにしたり、氷入りを避けたり、冷蔵庫から出したものは常温に戻してから飲んだりするのもひとつの工夫。妊娠中のからだは本当にデリケートなので、五感で「気持ちいい」と感じるポイントを探りながら、大切に過ごしていきたいですね。