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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

「ねこの事情」

投稿日:

らくなちゅらる通信は先月創刊120号を迎え、10年の時を超えることができました。「お客様の人生にとって、ほんとうに価値ある情報を、無償で」という一念でスタートし、こうやって続けてくることができたのも、日々ご愛顧いただいているお客様の支えがあってこそのことです。この場で改めて御礼申し上げます。

 

通販をめぐる暗雲

なんとか10年続けることができたらくなちゅらる通信ですが、これを無償でご提供できる前提となってきたのが、プレマ株式会社がインターネットを中心におこなってきた通信販売です。店舗だけの規模ではとても叶わない、直接お顔を見ることが難しい通販だからこそ、しっかりとした情報誌をと努力を続けてきました。最近では「とても無料誌とは思えない」と言っていただけるような進化を続けてきたつもりです。この主力の通販を巡る事情が、この数年、非常に厳しいものとなってきています。ご存じの通り、宅配便のキャパシティを大幅に超える荷物が殺到し、再配達が頻発することから宅配会社の収益が悪化し、労働環境も悪くなっているという事情です。弊社でも、委託倉庫運営費は5年間に4回の値上げを受け入れ、メインで使っているヤマト運輸の宅急便の運賃値上げも3回受け入れてきました。たとえそれが外部の話であっても、働く人の環境を悪化させる原因はできるだけ排除したいという思いで許容してきましたが、今年に入って倉庫運営費はさらに値上げとなり、宅急便運賃は私たちの限界を超えるレベルで上昇することになりました。ここまではひたすら自社の努力で経費を切り詰め、私も無給で働くことでなんとか続けてきたのですが、今年の状況は異常です。

そんななか、ヤマト運輸法人担当の支店長を訪問してお話をさせていただき、私がかつて宅配便のドライバーであったこと、物流に関係するみなさんの生活と地位向上は私にとっても念願であることをお伝えしました。破損時の賠償は一切要求しない、集荷の終了を16時とすると約束することで、少しだけ運賃は下げていただきましたが、やはり自社の努力だけでどうにかなるレベルを超えていることには変わりありません。また、問題の共通認識は、宅配便全体の逼迫原因はアマゾンにあり、極端に早い配達、極端に安い運賃、空気を運ぶような無駄な梱包などによって、構造的に無理がかかっているというものです。巧みに課税逃れする海外企業が日本の物流インフラを破壊しつつあり、また関係者がハッピーではない状況を作り出しているとは皮肉な話です。海外に行けばよくわかりますが、日本の宅配便サービスは世界屈指のもので、他に類を見ません。便利で快適の裏側には、自分の生活を犠牲にしてまで、ひたすら努力している人がいることを忘れてはならないのです。

 

これから先にお願いしたいこと

お客様に何かをお願いするというのは、事業者として間違っているのかもしれません。「企業と顧客は対立する」という既成概念に立てば、やはり間違いとなりますが、私はお客様と企業は一緒によりよい世の中のために一緒に成長していく存在だと信じていますので、双方が持続可能であるように、この場をお借りしてお願いをさせていただきます。

・再配達を未然に防いでください

ご注文いただいた商品の出荷後、弊社に配達日や時間の変更のご依頼をいただくことが多々あります。ただ、この場合はすべて人間の手によって、配達営業所宛てのファックスでの対応となり、弊社も運送会社も非常に混乱します。現在、宅配各社のオンラインシステムは充実してきており、オンラインや電話で直接ドライバーに連絡することが可能になっています。これらを積極的にご活用いただき、確実にご在宅のときに配達依頼をお願いいたします。

・宅配ボックスの設置や活用をお願いいたします

同じく、再配達を減らすための有効な手立てです。ぜひ、新設も含めてご検討をお願いいたします。

・同梱、1梱包発送にご理解をお願いいたします

1つの注文を、入荷時期ごとに分けて発送のご要望をいただくことや、大きくなる荷物を小さくなるように分けて届けて欲しいというご要望が多くなりました。これは、超大手だけが手にしている特別な運賃体系の場合だけ可能な仕組みになっているもので、私たちのような中小企業ではとても追従できません。また、この分割が、宅配個数逼迫の大きな原因になっていますので、どうかご理解をお願いいたします。

・厚かましい話で恐縮ですが、ぜひできるだけたくさんご注文ください

ほんとうに厚かましいのは承知しています。最近は、個数が少なくなるとペナルティーという契約改訂もあり、最終的には少しでも規模を大きくする以外には、この事業を続けることが難しくなります。オーガニック食品や弊社の取扱品は、通常の通販商品に比べて圧倒的に利益が少なく、その中から運賃や物流費の負担をしています。ぜひ、お友達やご親族にも弊社のことをお伝えいただき、「ここから買う意味がある」とお思いいただけましたら、ぜひ私たちを支えてください。 価値ある品と、その供給、消費を通じて持続可能な個人と社会を実現したいとの一念で、努力を続けてまいります。ぜひお力添えをよろしくお願い申し上げます。

 

 

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プレマ株式会社 代表取締役
中川信男(なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。
保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

- 中川信男の多事争論 - 2017年10月発刊 vol.121

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