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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

「香害」のツケはだれが払う

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先日、息子の出場するアメリカンフットボールの試合で応援するために、神戸市にある王子スタジアムに行きました。日本でアメフトはマイナースポーツですので専用の場所は限られているのですが、ここは神戸市立の公立施設なのにも関わらずアメフト専用スタジアムを備えている貴重な場所です。かなり老朽化していて近く再整備がおこなわれるようですが、とてもありがたいことです。

さて、真夏の炎天下の試合ということもあって、スタンドの屋根があって陰がある、ほぼフィールドの中央に座りました。都道府県別の選抜対決で、我が京都府選抜チームは、相手チームにどんどんタッチダウンを奪われて、あっという間に引き離されていくという予想通りではあるものの、なかなか辛い試合展開になりました。この席に座った当初から「なんだか柔軟剤かなにかの流れてくる匂いがすごいな」とは思っていたものの、私はそれほど化学物質に過敏というわけでもなく、そのまま気にせずしばらく観戦していました。気温の上昇とともに、10メートルほど離れて座っている老夫婦のご婦人が扇子で扇ぎ始めた様子で、どんどん強い匂いが私のほうに流れてきます。せっかく中央付近に座ったのだから動くのはもったいないという心理も働いてしまい、猛烈な匂いが流れてくるのは忘れたことにしようと思って、尻をベンチに固定するつもりで、なんとか耐えようと努力しました。そのがまんを続けていると、あれだけ暑かった皮膚表面が寒気というか、冷えた感じというか、なんとも言えない気持ち悪い感じと、身体の奥の神経に不快な蒸し暑さと悪寒が同時に流れ込むような不快感に苛まれはじめました。それでも耐えようとがんばっていると、もう試合などまったく目に入らなくなり、ただ悪臭のなかで座り続ける苦行のようになって、だんだん生命力そのものを奪われるようで、「もうこれ以上がまんしたら運転して帰れなくなる。動くしかない!」と決断し、思い切って問題の老夫婦から50メートル以上離れた遠い場所に移動しました。私の経営するこのプレマ株式会社は可能な限り、化学物質や電磁波の過敏症の方にも解決策や快適な居場所を提供しようと努力を続けている会社ではあるものの、私自身は極度の過敏症ではありません。

ぐっと離れた場所で、やっと悪臭(発生させているご本人はいい香りと思っているのでしょう)から逃れ、負け試合だけど、しっかり応援しようと心に決めたものの、その決意はあっという間に崩れました。あの忌まわしい匂いは、こんなに離れた場所にも流れてやってきて、私の鼻腔を刺激し、私の脳に危険信号を発生させるのです! おそらく、生ゴミの袋がこれだけ離れた距離にあったとしても、匂いを感知することは難しく、さらに私は生命の危機を感じるような悪寒には苛まれないはずです。しかし、あの柔軟剤なのかデオドラント剤なのかわからない化学物質が作り出し、安定して放出される猛烈な匂いは、これだけ離れても、神戸から京都まで帰れないと思わせるくらいのダメージを与えてくるのです。私はこのような「香害」問題には当然無関心ではなく、社内のあちこちの場所に香害についての掲示をするとともに、新たなスタッフの入社の際には、当店には化学物質に過敏なお客様がご利用になることも非常に多いので、このような香害の原因となるような匂いを勤務中に発生させないでくださいという旨の同意書にサインをもらっています。会社内でこのような匂いを発生させる化学物質類を利用しないことはもちろん、電磁波過敏症への対策として電気ノイズのコントロールやシールドなども私自身の特許技術などを用いて実践している企業の経営者です。そうはいっても、個別にスタッフの身体の匂いを日々チェックすることは基本的人権の侵害行為ですからおこなってはおらず、スタッフの良心に委ねています。しかし、今回経験した、猛烈かつ明らかな体調不良を誘発するほどの臭気は、それを身にまとっている本人の内分泌系を撹乱し、心身悪化の原因となることは明らかなことで、これを国民皆保険の枠組みのなかで、国民が医療費を負担しているのだろうなと思うとやりきれない気持ちになります。

飲みやすく口当たりがよいが、専門家も危険性を指摘する高濃度のアルコール飲料がどこでも買え、猛烈な高周波電磁波を発生するアンテナや通信機器が便利に使え、汗臭さを抑えるという名目で耐えがたい臭気を発生させる品がいつでも、どこでも買えるこの現代社会は、それを供給する人たちの打算と無理解によって成り立ち、これらのものを製造し販売する企業に多大な利益をもたらしています。これにお金を払っているのは他ならぬ消費者なのです。害を生み出す品に支払いをし、ぐるりと回ってその害から生まれた病気に対する治療費を負担する。外国人がこの国を悪くしたと考える前に、自分たちもまた、自ら原因を作っていることを思い出す必要があります。例示した諸々に「健康被害を示すエビデンスがない」と言われることも承知しています。悪魔の証明を求めてくる人にもまた、隠しておきたい悪意を感じることがあります。

弊社では、香害についてのページを設けていますので、下のQ‌Rコードからご参照ください。

自然に匂いを抑えたいなら

夏場は化学物質過敏症の方にとっては最悪の季節かもしれません。暑いからこそ窓は閉め切られ、極度に体臭を気にする異常な神経質さからデオドラントにまつわるマイクロカプセルから放出される合成臭が充満。さらに防虫剤は化学物質の寄せ集めになっています。自らが香害の発生源になりたくない、香害でがまんできない方は、ユーカリプタススプレーを常備して、身の回りのすべてに活用してみてください。

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「香害」のツケはだれが払う

- 中川信男の多事争論 - 2025年8月発刊 vol.215

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