バナナは、「旬を問わず通年食べられる」、「手軽な価格で手に入る」、「皮を剥くだけで簡単にすぐに食べられる」、「栄養豊富で甘くて美味しい!」と良いこと尽くし。日本ではリンゴやみかんを凌ぐ消費量ナンバーワンの人気の果物です。しかし、世界には、国民一人当たりのバナナの消費量が日本の10倍以上という国も存在します。その理由は、日本の米のように、バナナが主食として食べられているから。文化圏が変われば使い方はさまざまです。意外と知られていないバナナの使い方をご紹介します。
「プランテン」と呼ばれる糖度が低くデンプン質が多いバナナの果実は、アフリカや東南アジアで、茹でる・蒸す・揚げる・焼くなどをして食べられています。オルタナティブファーム宮古では、ときどきインドやブラジルからのお客様をお迎えすることがありますが、100%の確率で言われるのが「揚げバナナが絶品!」だそうです。
バナナの蕾は、そのまま食べると口がひん曲がるぐらい灰汁が強いのですが、実は缶詰商品として販売されているほどに汎用性の高い食材です。薬効が高くインドのアーユルベーダ料理に使われています。ブラジルからの来訪者からは「喉が痛いときにはいつも蕾のシロップ漬けをおばあちゃんに飲まされた」というお話も伺いました。
バナナは野菜と同じ草本性の植物で、幹の中心部分は筍の若芽のように柔らかく、さまざまな使い方で食べられているようです。カンボジアからの来訪者は「スープの具材に使いたい」と言って1メートルぐらいのバナナの幹を持ち帰られました。ネパールからの来訪者は「懐かしい」と言って生の茎を30センチほどかじっておられました。インドではバナナの幹はシュガーコートされてキャンディにもなっています。
いろいろな使い方がされているバナナ。今回はバナナの可食部に絞ってご紹介しましたが、バナナの幹や葉っぱは布や紙などに姿を変えて、さまざまな利活用がされています。
現地にも足を運んで実学を積んで、宮古島のバナナ栽培にも新風を呼び込むことができると楽しいですね。
バナナの蕾