宮古島といえば、美しいエメラルドグリーンの海という方も多いのではないでしょうか。そのエメラルドグリーンの海の色はどのようにして生まれるのかご存じでしょうか?
宮古島の美しいエメラルドグリーンの海は、波長の異なる七色の太陽光が海に差し込む際、緑の波長の光が海水に吸収されずに浅い海の海底で反射され、それが私たちの目に入ることでエメラルドグリーンに見えるのです。そして、この美しい色が現れるにはいくつかの条件が必要です。
・浅い海:宮古島は珊瑚が隆起してできた島であり、周囲は珊瑚礁に囲まれた浅瀬の海です。珊瑚は浅瀬の海で成長しやすく、共生する褐虫藻の光合成でできた有機物を栄養としています。
・光の吸収:海水は太陽光の一部を吸収しますが、浅瀬の珊瑚礁域では赤色や橙色の光が残り、補色である緑色が目に入ります。深いところでは、赤色や橙色の光は海水に吸収されて濃い青色が目に入ります。
・高い透明度:宮古島は珊瑚礁の隆起でできた島で、山や川がありません。そのため、土砂の流出が少なく、海水が濁ることはありません。また、黒潮の影響でプランクトンが少ないため、宮古島の海は透明度が高く、海底まで光が届きます。
・光の反射:海底に届いた緑色の光は白い砂に反射し、私たちの目にはエメラルドグリーンの海が映ります。また、東洋一美しいといわれる前浜ビーチの白い砂は、珊瑚や貝殻などの石灰質でできています。魚が珊瑚に付着する有機物を求めて珊瑚の岩肌を噛み砕いたり、台風で折られた珊瑚が風化したりすることによって、海底は白い砂に覆われています。
・穏やかな海:内海は珊瑚に囲まれており、外海の大きな波が緩和されて穏やかな水面になります。
夏の強い日差しとエメラルドグリーンの海は、これらの条件が整っている宮古島ならではの絶景です。季節や時間、日照、波の状態によって、日々異なる顔を見せる宮古島の海をぜひ見に来てください。
前浜ビーチ