
岸江 治次 マクロビオティックアドバイザー お客様コンサルティングセクション マクロビ業界に30年以上の達人

矢田 香織
プレマスタッフ
マクロビオティック勉強中。一児の母
矢田 まるごと食べるのがいいと聞くけど、なかなかできなくて。例えば、玉ねぎの皮は剥いたほうがおいしいし。人参や大根は皮を剥かないほうが楽なので、そのままにしてるんですけど、種や根もどこまで、どうやって食べていいのかよくわからない……。結局1日の最後に三角コーナーを見たら生ごみがたくさんある状態で、いつもウンザリしちゃうんです。
岸江 マクロビオティックには一物全体と身土不二という2大理念があって、旬のものをできるだけまるごと食べるのが健康にいいという考え方。だから、マクロビオティックの料理教室は終わった後、生ごみがほとんど出ないんですよ。
矢田 うわあ、すごい!
岸江 野菜は捨てるところがほとんどないからね。一物全体の基本は、自然のものを自然のままいただきましょうという考え方。まるごとの状態を一つの命と考えたとき、やはり全体と一部では生命力やエネルギーが違うので、野菜でもなんでも一部分だけを切り取ってしまうと健康によくないとされています。象徴的なものが米で、玄米は全体食だけど、白米は糠を取っているから、結局米の一部分。一物全体の考えからするとバランスが悪いんですよね。小麦も同じで、ふすまを取った小麦粉は一部分。全体食といえるのは全粒粉です。これにはエビデンスがあって、ふすまのない小麦粉のパンと全粒粉のパンでは、食後の血糖値の上がり方が全然違うんですよ。
矢田 へえ!
岸江 たとえば豆腐は、大豆をまるごと使っているわけじゃないでしょ。砂糖も同じで、素材の栄養素が全部残っているわけじゃない。だから、陰性の性質が強まって体を冷やすんですよね。
矢田 なるほど、そこにつながってくるんですね。すると、料理のときに出る灰汁も一物全体として見ると素材の一部だから捨てないほうがいいんですか?
岸江 そういうこと。灰汁だけ見るとまずいものだけど、それだけでは食べないからね。
矢田 一物全体って、肉や魚もまるごと食べるということですよね?
岸江 うん。だけど、豚や牛は大きいから一人では食べられないでしょ?だから、たまにみんなで分け合って食べるくらいが妥当なんですよね。一匹まるごと食べられるちりめんじゃこなどの小魚は理想的ですね。
矢田 そういうことか。料理番組や家庭科の授業だと、皮は剥くし、種は捨てるし、灰汁は取るじゃないですか。そういうのがもう沁みついてしまってるんですね。間違いだらけということか……。
岸江 でも、マクロビオティックの考え方って、「必ずこうじゃないといけない」というのではなくて、あくまでその人が心身ともに健康的に過ごせるかどうかがポイント。一物全体も、野菜の固いところも無理してでも食べなくちゃいけないということじゃないんですよ。だから、できる限りで大丈夫。実践できなかったら意味がないからね。
矢田 たしかにそうですね。これからは料理のとき、作業の一つひとつにもっと向き合って、無理のない範囲で一物全体を実践してみようと思います。