「動物タンパク依存」からの逃走

食事の健康相談を受けた時によくアドバイスしていること。身体の調子が悪いと感じた時には、食養的にはどういうものを食べたら元気になるかと考えるのではなく(機能性のあるものをいかに取り入れるかではなく)、自分にとって余分なものをいかにそぎ落とすかに目を向けたほうが改善が早い。つまり大好物をやめる。自分の一番好きなものを「手放す」から始めると、なぜか調子が良くなる場合が多い。 以前、ある人から「大きな脳腫瘍ができて医者から手術するように言われたが、何とか手術しないで済む方法はないか」と相談されたことがある。普段の食生活をお聞きしたらチョコレートが大好きで、毎日一個は食べているという。手術を受けたくないのなら、今からチョコレートをやめ、毎日、玄米ごはんとみそ汁を食べ続けてみたらどうですか、と提案したところ、まじめに実践されて、一か月後には腫瘍が小さくなっていた。医者も驚きながら手術の必要がないといわれたそうだ。 好きなものを手放すには勇気がいるが、手放すことから始めるとご褒美もやっくるものだ。とくに今の日本のように動物タンパク信仰が蔓延する食の世界では、肉を「手放す」ことから始めると調子が良くなる人が多い。肉、魚、卵、牛乳を食べないと健康になれないと信じ切っている方がたくさんいるが、大半の方は体調を崩したときに動物タンパクを一旦やめることで、なぜか大幅な体調の変化があらわれる。

マクロビオティックは肉を禁止しているわけではない

マクロビオティックが大きく誤解されていることのひとつは、「マクロビオティックをすると肉や魚や卵や牛乳を食べてはいけない」と思われていることだ。マクロビオティックがいうのは、人は肉を食べなくても健康に生きていくことは出来るということ。つまり、健康のためにあえて肉を食べる必要がない、といっているにすぎない。「食べてはいけない」という戒律ではなく、「食べなくてもいい」ということ。食物の学術的研究は最近ようやく着手され始めたが、栄養学的にいっても、そもそもタンパク質信仰は、本来「タンパク質」を取りましょうだったのに、何故か「動物性たんぱく」第一主義に取り換えられている。しかし、アメリカの新しい栄養学では、肉(=動物性たんぱく)は、からだに悪影響を及ぼすばかりか環境にとってもよくないものとなりつつある。そしてコーネル大学のキャンベル博士のように動物タンパクの健康への優位性を研究してきた人が最終的にたどり着いた結論は、植物性主体、全粒穀物を食べると健康になるということだ。この人の話に信ぴょう性があるのは、そもそも実家が畜産農家であり、本人が親の背中を見て育ち、お肉は人の健康に役立つ、世界中の人をお肉で幸せにしたいという思いから、栄養学を志したからだ。肉はすばらしいものと研究を進めていてある時に気が付く。動物性のエサを与え続けたネズミはどんどん癌が発症し死んでいくのに、植物性のたんぱく質を食べ続けたネズミは元気になり、腫瘍を持ったネズミでも腫瘍がどんどん小さくなることが分かったのだ。現代栄養学的には、食べ物をカロリーと栄養素から考える。一方、マクロビオティックでは、粗食であっても胃腸機能が充実しているほうが、胃腸機能が低下した状態で栄養豊富な食事をとるよりも健康的なのだ。とくに肉は消化のためにかなりのエネルギーを使う。それだけ胃腸機能に負担を強いることになる。肉への執着を捨てること。

動物タンパク信仰を手放したとき、食べ物の呪縛から解き放たれ、あなたはかつてない自由を手に入れる。「無限の自由、絶対の正義、永遠の幸福」への入口が待っている。お試しあれ。

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企業様コンサルティングセクション
岸江 治次(きしえ はるつぐ)

2013年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。