新年明けましておめでとうございます。これを書いている12月は、ひたすら引っ越しの準備で断捨離に明け暮れる毎日です。12年間住み慣れたマンションを手放し、1月初旬、長野県の山の上の一軒家に引っ越しをすることになりました。都会暮らしでは当たり前にあるコンビニエンスストアは、新居から車で15分ほど走らなければありません。一週間に一度、軽のミニバンで野菜を売りに来るようなところです。もちろん山を降りれば、地元の新鮮な野菜がたくさん買えるお店はありますが、新鮮な魚や肉は見かけませんから、きっと身土不二の菜食になっていくことでしょう。一番心配しているのは、プレマさんの荷物がちゃんと届くかどうか(笑)。
引っ越しを決めたのは昨年10月末。ある朝、リビングに座りながらふと想像してみたのです、3年後の自分を。その途端、胸の内側がザワザワザワとして、引越しを即決しました。3年後の自分のエネルギーは、このまま同じマンションでは暮らせない、と直感したからです。1年前、ハワイのマウイ島にある聖地ハナを旅し、そこで受け取ったメッセージが、「自然へ還れ」でした。受け取ったそのときは、自然のなかで暮らすなんてまだ先のことと思っていました。都会でフルに活動していなければ今の生活は維持できない、という固定観念のなかにまんまと引っかかっていたからです。
しかし、日を追うごとにボリュームを増していく内なる声。ここ数年は過去からの切り離し作業が続いていました。11年間のアメリカ生活から帰国したのが2005年。そこから新しい生活がスタートし、乳がんと離婚を経て2007年に母子家庭生活がスタート。今回さよならをするのは、その母子家庭生活の思い出がつまったマンションです。二人の息子たちは、映画製作を学ぶためにアメリカの大学へ留学。2017年に次男が家を出てから、私は文字通り〝空の巣症候群〟になっていました。そこに軽い更年期障害も重なり、日中なにもやる気が起こらず、洗濯物の山を眺めながらボーッとすることもしばしば。けれど私はその自分の気分に抗いませんでした。
「そうね、今はなにもやりたくないのよね。いいよいいよ、こんな気分にさせているのも神の御心なんだから」と、自分自身の正直な気分や気持ちを、認め、慰めてあげていました。長い人生の途中、休まずアクティブでい続けるなんて、私にとってはむしろ驚異。怠けるということではありません。それはアメリカ生活で、子育てをしながら〝魂の探求〟のために瞑想をし続けていた時間が、私を最も成長させてくれたことを知っているからです。むしろ人間は動きを止めているときほど精神的な成長があると感じています。
ヒプノセラピーを続けるなかで
乳がん克服後の母子家庭、ヒプノセラピーの学びを深めながら、起業し、必死に生きてきました。大好きなヒプノにのめり込んで、「ヒプノおたく」かってほどの、人の潜在意識に対する探究心が私を突き進ませてくれました。気がつけばセラピスト養成スクールや協会を立ち上げていました。
ヒプノセラピーは、過去世を含む人間として歩んできたさまざまなヒストリーのなかで傷つけてきた魂の記憶を癒していく仕事です。クライアントに寄り添いながら、自分自身も磨かれてきました。私はこの仕事が大好きです。だから一生続けていきたいと思っています。けれど人生には節目というものがあり、同じことを同じように維持するだけでは成長はありません。次なるステージ、なにが用意されているかは計り知れませんが、魂の根幹から沸き起こるワクワクに従って、心機一転、またなにかが始まろうとしています。
その前に、鳥の声で目覚めて、緑の景色に抱かれながら深呼吸するとしますか。