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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

振り返りと、けじめ

投稿日:

「おかげさまで、あれ以来元気に過ごしています」。年賀状に添えられた一筆で、治療後の経過を知らせていただくことの続く時季です。
 
振り返れば昨年は、学生さんから「今朝メンバー発表があって、最後の試合に出られることになりました」、「全国大会の出場を決めました」と嬉しい電話を多くもらった一年でした。電話では「よかったね」と返してあげられるし、「あとは、このことにだけ気をつけるように」とワンポイントアドバイスもできます。治療者の立場では、ケガが治ってしまえばそれまでのところ、その後の活躍を聞けることは励みになります。スポーツ選手に限らず、「昨日までの症状が嘘みたいに今朝は快適です」と連絡をくれる患者さんがおられます。同じように気をつける点があればそのことを、もしも症状が軽快していなければ、念のためにどこの病院のどの診療科でどんな検査を受けるようになど伝えることができ、関係性が続くことは大事だと感じます。

参拝と幸福の関係

年の初め、神社仏閣へ初詣に行かれる人もいらっしゃることでしょう。では、そのうちのどれくらいの人が、年末に「今年一年を無事に過ごせました」とお礼参りに行かれたでしょう。
 
『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(八木龍平、サンマーク出版)という本で、興味深いデータが紹介されています。「参拝回数と幸福度の関係」として、一年間に寺社仏閣に参拝する回数が、0回、1~2回、3~6回と増えるほど「幸福だと思う」人の割合が増えていき、7回以上になると下がるというものです。楽天リサーチによるアンケート調査結果とのことで、データの客観性はありそうです。

3~6回参拝している人の「幸福だと思う」割合が高いことを、私なりに推測してみます。そういう人は、まずは初詣、そのほか「ここ一番!」というときにも参拝する。そしてその結果が出たら、好結果であればもちろん、そうでなかったとしてもお礼参りに行くことが習慣化しているのではないかと思われます。7回以上になると幸福度が下がるのは、参拝する機会が多すぎると、頼りすぎ、すがってしまうということかもしれません。勉強せずに「合格祈願」はないし、暴飲暴食しての「病気平癒」も、怠けての「商売繁盛」もないでしょう。望む結果を得るには日々の努力の積み重ねが必要で、それがあって「おかげさま」があるのです。
 
期待していた結果が得られなかったときこそ、自分のしてきたことを振り返り、反省するべきところは反省する。わが身を振り返って氣を引き締めるために、けじめとしてお礼参りをするとよいでしょう。

令和を生きる知恵

令和の時代となって初の新年。いま一度、私なりに「令和」を解釈してみます。「令」とは数字のゼロ、「和」とは足し算のこと。ゼロをいくら足してみたところでゼロのままです。表面を取り繕ってみたところで、中身が伴わなければ明らかになってしまう。表面的な誤魔化しは通用しなくなるのかもしれません。一方で、一旦はリセットしてから次に進むのが良いとも考えられます。
 
仏教では「因果応報」、因に応じて果が報うといいます。「因」は因縁、原因のこと。「果」は果報の意で、原因によって生じた結果や報いのこと。よい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということです。どんな結果であっても受け止め、けじめをつける。そのためのお礼参りは、わざわざ・きちんと・速やかにするのが良いようです。なにかのついでに「そういえば……」ということでは、気持ちの区切りがつきにくいでしょう。自分なりに納得したら、すぐにけじめをつけに行く。次の一歩は、そこから踏み出すようにしたいですね。

- 鍼療室からの伝言 - 2020年1月発刊 vol.148

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