サービスのスペシャリストが使っていたテンポ
父と最後に行ったホテルに婚約者と行くことになった私が、とても素敵なスタッフさんと出逢うことができたのは、前回お話しした通りです。その彼は、とても心地よいテンポを使っていました。
★話しかけるタイミング、話すテンポ
彼は何度も話しかけてくれましたが、一度も私たちの会話の邪魔をすることはありませんでした。会話の途切れるちょうど良いタイミングを見計らい、絶妙なテンポで入ってくる。そして、話し方は穏やかで、テンポよく、いつまでも話していたくなるような魅力がありました。
★動きのテンポ
サービスで出してくださったポテトフライの油を切るテンポ、コーンスープをお皿に注ぐテンポ、パスタの湯切りをするテンポ、そして、こちらへ運んでくれる時の歩くテンポ。これら全てテキパキとテンポ良く、見ていて気持ちが良い。
お察しの通り、これらが月のテンポとリンクしていたのですが、これには私も驚きました。
良いテンポを使っている人の共通点とは?
このテンポを多くの場面で使用している人には共通点があります。それは、色々なものが「整っている」ということ。
段取りが整っているので、全てがうまくまわります。場が整っているので、その人がいるだけで、心地よい空間になります。動きが整っているので、無駄な動きがなく、本人も疲労感がありません。言葉や話すテンポが整っているので、コミュニケーションがとりやすいのです。
そして、彼の作る料理も非常に整っていました。
私たちが注文したカルボナーラにはベーコンが4枚乗っていたのですが、その4枚の並べ方がそれはそれは美しかった。均等に、丁寧に置いてあって、ひとつの作品のように感じました。
彼が、どういう気持ちでどのようにこのベーコンを置いたかが、出来上がった料理を見て分かるというのは、すごいことだと思います。
こんな感激の出逢いから始まった旅行は、その後も楽しいことだらけ。何かを決めて行ったわけではありませんでしたが、行く先々で素敵な出逢いがあったり、初めての経験が出来たりで、この日「行きあたりばったり」ならぬ、「行きあたりバッチリ!」という言葉が生まれました(笑)。
父からのプレゼント
3年前、ホテル内のブライダルサロンに飾ってあるウエディングドレスを眺めながら、「由季はどんな人と結婚するんだろうね~。ウエディングドレス姿、楽しみだね。」と父が嬉しそうに話していました。
父が他界し、しばらく来ることはないだろうと思っていたこのホテルに、まさかこんなに早く、しかも婚約者と一緒に来ることができるなんて、とても不思議な感覚でした。
父と一緒に立ったウエディングドレスのショーウィンドウの前に婚約者と立ち、改めて結婚の報告ができたことは、本当に嬉しいことでした。
素敵なスタッフさんとの出逢いも、「行きあたりバッチリ!」だった数々の出来ごとも、もしかしたら父の演出だったのかな~なんて思っています。父はとてもお茶目で、サプライズ好きな人でしたから。
結婚のことを直接報告することや、色々と話すこともはもうできませんが、今回の旅行は父が用意してくれた、私たちへのプレゼントだったような気がします。
そして、この旅行は、父と婚約者と私の3人で一緒にしていたんだ。そんな風に思います。
パパ、楽しい思い出をありがとう。
片岡 由季
片岡 由季氏 武蔵野短期大学にて国際教養学科および秘書コースに在籍。 その後、玉川大学英米文学科に編入。 前職はNPO法人日本ケアフィットサービス協会にて「サービス介助士」の育成に携わり、全国の企業研修を担当。 2010年4月より父である片岡慎介氏の後を継ぎ有限会社ビュージックの代表取締役となる。 現在は、断食道場やサロンなどで「月のお話会」を行い、「なりたい自分」「輝く自分」になる為の月のテンポ活用法をお伝えしている。 |
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