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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

可能性が開けるコツ

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不調というのは無理が重なったときに起こるものです。平日は仕事も家事もこなして、週末にはいくつものセミナーや会合に参加する。元気なときは平気でも、一旦体調が崩れれば休まないとなかなか復調しません。多忙にしていると気づかないものなので、不調は気づきのチャンスともいえます。
 
不調を抱える人に、週末くらい休むよう伝えても、「セミナーを聞き逃したくない」と返ってきたりします。そんな体調で参加しても聞き逃すこともあるだろうし、それならいっそ休んで聞き逃したほうが良いはず。あと「誘ってくれた友人に悪い」というのも多い。気持ちはわからなくはないけれど、友人を大事にするあまり自分を大事にできないのでは本末転倒ですね。自分がいて、家族の存在があって、友人がいて、それから仕事があり、そして学びの時間がある。この順序が逆転して、〝外〟を大事にして〝内〟をないがしろにしてしまう傾向はないでしょうか。

自分にとっての優先順位

自分を見つめ直すことの大切さを説いた、「脚下照顧」という禅の言葉があります。ほかに求める前にまずは自分の足元をよく見なさいという教えです。自分の立ち位置を見失わないようにすることで大切なことに気づかされることもあるのです。自分の人生はほかの誰のものでもありません。自分の時間の使い方は自分が優先順位をつけるもの。著名人の講演に参加するより公園で子どもと遊ぶことを優先する日があっていいし、誰かと出掛けるより一人自宅で本を読みリラックスするのを大事にする日があってもいいのです。
 
あらかじめ、ゆとりをもつ日を決めておくといいでしょう。私自身、手帳に一ヶ月のうち数日は「×」印をつけて、予定を入れない日を決めています。その日にお誘いがあっても「すでに先約が」と言って断ります。〝ゆとり〟という先約に違いはないので。誰にでも良い顔をすることを止めることで、楽になります。後日、「良い話だったよ」と聞き損をした気持ちになることもあるけれど、そのうちに慣れて気にならなくなります。その日の自分にとっては、誰かの素晴らしい話を聞くより、読み掛けの本を読みランニングして爽快感を得るほうが大事だったと思えるようになります。もしかすると「人づきあいの悪いヤツ」と疎遠になる人もいるかもしれません。それで疎遠になるならその程度のものと割り切れば、そのうちに「表裏のない本音で付き合える人」と思ってくれて近しくなれる人も現れます。覚悟は必要ですが、それは自分らしく生きる覚悟であり、幸せになる覚悟へとつながるもの。自分の幸せは他人には委ねない。それが自分の人生を生きていくということです。

自然を感じる

自分の身体であっても思うようにはなりません。自分が考えているようにはなかなか動けないものだし、風邪をひくこともあれば、お腹が痛くなることもある。身体とは、自然なのです。呼吸を3分間も止めることはできないし、心臓をちょっと止めてみるなんてことはできない。思うようにならないのは、自然だから。自然を感じる最も身近な存在が、自分の身体とも言えます。人間がどれほど叡智を集めても、自然はコントロールできません。季節を変えることなどできないし、風向きや天候も変えられません。せいぜい予想するのが精一杯。自然のなかで生かされていることを、感じてみる。山や海岸、公園など自然のなかに身を置いてみる。そして自分の身体の声を聴く。ゆとりの時間をもつことで、不調を避けることはできなくても、不調を早めに察知できるようになります。無理をすることも減ってくるでしょう。
 
自分に軸をもてば、自分らしさや未来の可能性は開きます。自分の思うように生きるか、人に振り回されるのか、一度見つめ直してみましょう。

- 鍼療室からの伝言 - 2020年3月発刊 vol.150

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