息を聴く時間

自分を生きるボイスアート

 息は生命の根源。私は呼吸の中に、自分の元位置、自分軸があると考えています。自分軸が見えない大きな要因の一つに「他者とつながりたい」というくせのパターンを持っているように思います。

 私の場合、娘とつながることができない苦しみや哀しみ、怒り、様々な感情を経験してきました。しかし、実際は、自分の中の取り組む事柄や感情を見たくない思いから、娘とのコミュニュケーションにこだわり、執着というカタチで、娘のためにしているのだから、という「誤解」をしていました。

 そして、自分自身とコミュニケーションがとれるようになってくると、なぜこのようなカタチでつながりたかったのかが、見えてきたのです。

 誰であろうと自分から逃げることはできません。他人にはなれない、自分にならなければ進まないと、気づくようになって、他人と真心でつながっていくことができるようになりました。
「自分になる」。「自分を生きる」と決める。
ここからが本当の始まりだと思います。

 らくなちゅらる通信コラムの読者さまが、ボイスアート体験を受けて下さいました。
二つテーマがありました。「他者に向いて自分軸から離れている」テーマでは、《ボイスアート呼吸法》を取り入れました。
「お父さんと、よく喧嘩をしてしまう」では、《ボイスアートセラピー》を受けていただきました。

 その時の感想を、ご本人の了承いただき、ここにご紹介したいと思います。

《ボイスアート呼吸法》《ボイスアートセラピー》体験談(1)

 「自分の心の庭に光を当てて、大切に見守りながら育てる」というお話をうかがった時に、イメージした自分の庭を意識しながら、息を観察し、呼吸法を実践しています。お風呂でもやってみましたが、代謝も良くなるような気がします!
回数を重ねると息が柔らかくなってくる気がしてリラックスできます。

 家族との関係も主観的にものごとを捉えて、それがネガティブイメージとなって膨らんでいたんだな……と思いました。その当時の自分と向き合って、「全て大丈夫」だとわかったら、気持ちが楽になりました。
それから、呼吸(を聞くだけ)で「頑固な性質」という核心を突かれて、ビックリしました! 「頑固という方法で自分を守っていただけ」……なるほどと納得しました。

 息づかいという人の状態を表す言葉もありますものね。

 自分本来の息づかいで、自分らしいと感じる本来のポジションを体感できる日を楽しみにやっていきます!

(M・K 35歳 福井県 自営業)

《ボイスアート呼吸法》《ボイスアートセラピー》体験談(2)

 私たちは日常生活の中でどれほど無意識のうちに、「〇〇しなければいけない」と、評価や競争に晒(さら)され、頑張っています。その頑張りから気づかぬうちに自分に緊張を強いています。

 自分の息や声を聴くことを通して行うボイスアート独自の基本呼吸法や、声遊びを通じて、自分自身の心の中に安心や安らぎ、その人独自のオンリーワンな表現(アート)を育てていくことができます。最近では自分の中に太い「息の道」を感じ、どっしりと落ち着く体感が育ってきたなぁ、と実感しています。

 更にボイスアートセラピーを受けることにより、自分の中の「思い込み」や「生き辛い」部分に気づきそれと取り組む事で、日常生活の時間も心軽く「表現すること」に自分の人生の喜びを見いだせるようになりました。以前は漠然と将来に不安を覚えたりしていましたが、「今ここ」の時間を楽しんで過ごせるようになったことが、とても嬉しいです。

(T・U 56歳 奈良県 心理カウンセラー)


 さまざまな感情で迷子になっている時でさえ、息を吐くと新しい息が入ってきます。
「今、生かされてここにいる」。これがすべての答えではないでしょうか。

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ボイスアートマスター・歌人・作詞作曲家
NHK 文化センター梅田教室講師
日本音楽著作権協会会員
まや はるこ

大分出身。声楽を笹田和子、シャンソンを菅美沙緒に師事。バックパッカーとしてアメリカ、カナダ、中南米へ。パントマイムをトニー・モンタナロに師事、心と身体を解放する基本を学ぶ。阪神淡路大震災で全壊被災し心を病み、滋賀県朽木村で療養中に自分の声を聴く行為により自身の心が解放されることに気づく。「ボイスアート®」と名づけライフワークとして指導。大地と人の調和を目指す「アワ歌」など音楽活動を展開。神戸市立須磨海浜水族園イルカライブショーテーマ曲楽曲提供他。コロンビア、ペルー国際音楽祭で自作曲「あなたに会えてありがとう」で歌唱賞受賞他。
090-1596-6659
mayasong@k3.dion.ne.jp
http://voiceart.jp/

自分と調和するボイスアート

 天と地と人のめぐりのように、呼吸は最後まで送り出し、必要な分だけ入ってくるという循環があります。食す、排泄、呼吸は、誰かが自分の代わりをしてくれるものではありません。自分の息は自分自身です。自覚して息を吐くことは、きちんと終わり、新しい息を迎え、そして始まるのです。

 生命(いのち)あるものすべて呼吸しています。植物も動物も人も地球も同じではないかと思います。その息を通して、自分を整えるのがボイスアートです。

ボイスアート独自の三つの基本呼吸法を実践する

 ボイスアートでは、(1)おじぎ呼吸法 (2)ため息呼吸法 (3)ハー声呼吸法という呼吸法があります。その実践方法と効果をご紹介します。

(1)おじぎ呼吸法

 最初は、おじぎをしながら息を吐いていきます。そして、身体をもどしながら、息を吸います。これを10回×3セット、全30回行います。

  • 最初の10回は、身体をなじませていく目的で、おじぎの所作のみを行います。
  • 次の10回は、吐く息を丁寧に聴きながら行います。
  • 最後の10回は「上手くいく時いかない時あるけれど、自分は自分なりに最善を尽くした、或いは尽くしている。そんな自分にお疲れさま」と自身を労り、自身の心に声をかけながら行っていきます。

効果 あくびが出たり、眠くなったり、リラックスします。何も考えずに腹式呼吸が簡単に出来るようになります。自分の呼吸に意識が向くので、他者が気にならなくなり、安心感に包まれます。

(2)ため息呼吸法

 ため息をつくのはよくない、幸せが逃げる、というような思い込みが一般的に多いようです。ため息は、「無意識に行う自然な呼吸」と捉えています。また、「ため息」の息は、途中で終わりますが、肛門が締まる感じまで吐いていくと、しっかりとした新しい息が入ってきます。これが、「ため息呼吸法」です。

 無意識についてしまう、ため息を使って、低、中、高音のため息を出しながら、さらに遊んでいきます。普段、ついてはいけないと思っているため息を、ついてもイイとなると、楽しく変化していきます。ダメと言われ続けると、逆に無意識の内に、人は、ダメといわれていることをしたい欲求が強くなります。でも、「出してイイ」と自分にOKを出せると楽しく遊びに変化し、今までに出した事のないような声が飛び出してくるのです。効果 ため息遊びを、意識せずに行うと音域が広がります。ボイストレーニングを目指しているものではありませんが、遊びというワクワク感により、思わず声が出てしまい無意識に音域が広がる結果を得ることができるのです。

(3)ハー声呼吸法

 ため息は勢いをつけて、ハーと息を出しますが、ハー声呼吸法は、勢いをつけずに、細く一定に、小さな声をのせ、途中から息だけにかえて、息に耳を澄まし、最後まで丁寧にその息を吐きながら、繰り返し、ハー声を聴いていきます。効果 行う時間により体感の差がありますが、5~10分位だと、安心感に包まれ眠くなったりします。30分位になると、人により違いますが、自分の肉体がどこにあるのかわからない静寂の世界と安心感を実感します。これは、自分を見失ってしまうことではなく、内なる自分の存在はここにあると確信できている状態です。外に向いた自分が、完全に自分と調和する時間です。

息を通して自分を整える

 「自分と調和する」。すべて、ここから始まるのではないかと思います。

 絵を描きたい、歌を歌いたい、踊りたいなど、表現したいことが、自分と調和してくると表現したいことが、次々に生まれてきます。これがボイスアートの「アート」と名付けた理由です。ボイスアートは、あなたの心に喜びの種を蒔きます。それを、ぜひ育んでほしいと願っています。

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ボイスアートマスター・歌人・作詞作曲家
NHK 文化センター梅田教室講師
日本音楽著作権協会会員
まや はるこ

大分出身。声楽を笹田和子、シャンソンを菅美沙緒に師事。バックパッカーとしてアメリカ、カナダ、中南米へ。パントマイムをトニー・モンタナロに師事、心と身体を解放する基本を学ぶ。阪神淡路大震災で全壊被災し心を病み、滋賀県朽木村で療養中に自分の声を聴く行為により自身の心が解放されることに気づく。「ボイスアート®」と名づけライフワークとして指導。大地と人の調和を目指す「アワ歌」など音楽活動を展開。神戸市立須磨海浜水族園イルカライブショーテーマ曲楽曲提供他。コロンビア、ペルー国際音楽祭で自作曲「あなたに会えてありがとう」で歌唱賞受賞他。
090-1596-6659
mayasong@k3.dion.ne.jp
http://voiceart.jp/

自分探しのボイスアート

ボイスアートは気づきの呼吸法

人が最も興味を持つ事柄の一つに、自分は何者なのか、唯一の自分を知りたい、そして、それを表現したいということがあると思います。これは、私たちが生まれてきた理由ではないでしょうか。私も、そう思ったひとりでした。ボイスアートを通して21年。その答えを自分なりに見いだせたように思います。

「息」という字は、自分の「自」に「心」と書きます。この自分の息を初めて聴いたのは、1995年阪神淡路大震災に遭い、強い鬱状態になった時のことでした。

「生きているか、死んでいるかわからない時間」。前年に離婚をして、家や仕事を失い、小さい子どもを抱え、苦しくて、歌うことはおろか、声を出すだけで心の中は、血が流れていくような日々でした。

そんなころ、滋賀県朽木村に来ないかと誘われ、山の中にある友人宅に宿泊しました。翌朝、深い静寂の河原で、おもむろに声を出してみると、聴こえてきた自分の声は、自分の心に向っていました。瞬間、怒濤のように涙が溢れ出たのです。同時に、終わらせていない過去の哀しみの涙であった事に気づき驚きました。

その涙は、繋がりたいのに繋がれなかったことへの、怒りや悔しさの感情でした。いい人にみられたかった私は、それを押さえ込んでいたのだと思います。自分の声を聴いて癒されることがあると気づいた初めての経験でした。こうして、声を聴く行為から「ボイスアート」が生まれました。

天から降りてきたボイスアートというギフト。自分だけのものでない、みんなで分かち合い、分け与え合うギフトを戴いたと思います。

ボイスアートは、独自の三つの呼吸法(おじぎ呼吸法、ため息呼吸法、ハー声呼吸法)を使い、心や身体を健康にしていくセルフセラピーです。

声の元は息(声と息は同じと考えている)。吐く息を丁寧に見送り、新しい息を、感謝を持って迎える。これを繰り返していきます。その声や息を聴き、それをきっかけに息の道をたどりますと、他者に意識が向いている自分から、本来の自分自身に還ってきます。これをボイスアートの呼吸法の基本としています。

「息」と「自分軸」の関係

声や息を聴いていくと不思議とリラックスしていきます。これは、血行がよくなり、リラックス効果のあるホルモン、セロトニンが上昇するからです。

リラックスするとは、安心する。他者に合わせていない本来の自分でいられる。空っぽになっている状態のことです。

人の心と身体が健康でなくなる時、周りばかり気にしていて、自分をかえりみていない状態がつづいた時かと思います。はじめに、息という字は自分の自に心と書くと述べましたが、その息に耳を澄まし聴いていくと、不思議と安心感で満たされます。他者に向いた自分でなく「今ここにいる」「自分に還ってくる安心感」、息を聴いていく行為により、安心した心地よい本来の自分位置に還ってきます。これが「自分軸の位置」なのです。

喜びを育む「ボイスアート」

喜びや感謝は、私たちの本質であると私は考えます。ボイスアートでは、他者と絶対に合わせない、自分の声に責任を持たない、競争や評価がないを基本ルールに遊んでいきます。合わせないと決めてから行うと、オンリーワンの自分軸ができ、他者との調和が叶ってくるのです。

喜びを育むボイスアート遊びを紹介しますと、身体の中心に筒があることをイメージして、空に向かいアホーと声を飛ばす「遠吠え遊び」。「声を使ったキャッチボール遊び」(これは、コミュニケーションの取り方や距離感が実感できるものです)。「笑いのエクササイズ」など。

ボイスアートの声遊びは、心と身体のエネルギーが高まり、ワクワク感が上昇し、眠っている自分の才能の開花を発見できます。そして、今ここにいる自分が、喜びと感謝で満たされていきます。

ボイスアートとは、まさに自分軸に立ち、「私を生きる」「今を生きる」を目指したものです。

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ボイスアートマスター・歌人・作詞作曲家
NHK 文化センター梅田教室講師
日本音楽著作権協会会員
まや はるこ

大分出身。声楽を笹田和子、シャンソンを菅美沙緒に師事。バックパッカーとしてアメリカ、カナダ、中南米へ。パントマイムをトニー・モンタナロに師事、心と身体を解放する基本を学ぶ。阪神淡路大震災で全壊被災し心を病み、滋賀県朽木村で療養中に自分の声を聴く行為により自身の心が解放されることに気づく。「ボイスアート®」と名づけライフワークとして指導。大地と人の調和を目指す「アワ歌」など音楽活動を展開。神戸市立須磨海浜水族園イルカライブショーテーマ曲楽曲提供他。コロンビア、ペルー国際音楽祭で自作曲「あなたに会えてありがとう」で歌唱賞受賞他。
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mayasong@k3.dion.ne.jp
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