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いつもの道で

【Vol.36】七夕

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  今から一ヶ月ほど時を巻き戻した7月7日、京都の夜空には星が広がっていた。

 七夕にきれいに星が見えるなんて、いったいいつぶりだろう・・・。今日は珍しい。

 七年前、大学進学を機に京都へやってきて初めての七夕は、激しい雨に見舞われた。ゼミの仲間数名で、松尾大社(京都市西京区・阪急嵐山線「松尾」駅すぐ)の七夕祭りを訪れたのだが、地面に叩きつけられる大粒の雨に靴はびちょびちょ。パンツを膝までまくり上げ、タオル片手に境内を歩いたのを鮮明に覚えている。

 もしかするとこのときからずっと、七夕の星空を見ていないかもしれない。ということは8年以上ぶりか。

 統計によると、旧暦の七夕(8月26日頃)の晴天率が約53パーセント(東京)なのに対し、新暦の七夕(7月7日)は梅雨にあたり、約26パーセントなのだとか。しばらく晴天が巡ってこなかったのも頷ける。

 7月7日に星空を見られるのは、10年のうち2回だけ。その一回が今まさにやってきていると思うと、幸運な状況に胸が高鳴り、私の胸の高鳴りとあわせて、見つめる先の星たちが、ますます輝きを放ち始める。今、私の頭上に広がる夜空を、めいっぱい、心ゆくまで眺めよう。

 2010年の旧暦の七夕は、8月16日にあたる。晴れる確率は新暦よりぐっとあがって五分五分!

 新暦の七夕であいにく星空と出会えなかった方も、もう一度七夕の夜空に感動したい方も、ぜひ8月16日をお楽しみに。晴れることを祈って・・・。

宮崎 美里

- いつもの道で - 2010年8月発刊 Vol.36

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