宮古島は「非常に水の乏しい島」として位置づけられてきました。
古くから農業・農村社会の宮古島は、干ばつ・台風等の自然災害が常に生活と同居し、
自然災害から生活をいかに守るか、自然との戦いの歴史がありました。
昭和46年に大干ばつに見舞われ、宮古の農業は壊滅的な打撃を受けました。
その被害は、サトウキビで平均反収が約7トンのところ、
たった1.25トンと悲惨なものでした。
本土復帰の世替わりを契機に「畑に水を、若人に夢を」を合い言葉に、
昭和62年に国営かんがい事業着工となりました。
宮古島には年間2200㎜もの降水(東京の約1.6倍)がありますが、
そのうち約50%は大気中に蒸散し、40%が地下水として海に流出するため、
地表面に残るのはわずか10%。
全国平均では、大気中への蒸散は36%、地表面への流出が55%で、
地下流出はわずか4.5%です。
サンゴ礁が隆起してできた島であることに由来し、
島全体が非常に透水性の高い琉球石灰岩からなることに起因します。
しかし、宮古島では
①琉球石灰岩層の下に水を透さない島尻泥岩層があること
②断層によって地下谷が形成され島尻泥岩層がバスタブ形状になっていること
③そもそも年間降雨量が多いことを利用して、地下に水を貯水し、
その水を揚水して利用しようとする「地下ダム施設」を建設しました。
これにより約2400万トンの水源を確保し8400haに畑地かんがいが可能になっています。
オルタナティブファーム宮古も、農業用水を活用させてもらっています。
このダムのおかげで、オルタナティブファームがあり、
皆様に、商品をお届けできるんですね。
オルタナティブファーム宮古
代表
松本 克也
(まつもと かつや)
自動車メーカーなど14年の研究職を離れ、2012年5月に家族4人で宮古島に移住。
約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。
その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。