『宮古島の先人たちが育み・守ってきた自然・文化資産を礎に、ワクワク楽しい喜びと感動をお客様と共に創造します!』。いろいろな想いが詰まった、大切にしている理念です。
黒糖よりも安価な上白糖ですが、実は、製造工程の最上流にあるのは黒糖で、上白糖は、その何倍もの精製工程を経て作られています。価格逆転のカラクリの種明かしには国による価格調整制度の存在があります。サトウキビの買取価格の75%が補助金で賄われ、製糖業に対しても更に高額の補助金が充てがわれます。一方で補助金に頼らずに実直に作る手作り黒糖には全うな製造コストがかかり、まともな勝負になりません。そのため、本当に美味しい手作り黒糖は製造業として成立せず、ほとんどその姿を消してしまいました。
黒糖は生鮮作物サトウキビに最も近く、精製しない製品だからこそ、素材品質や職人技術が響きます。「2種類の自然栽培サトウキビ」×「2人の地元宮古島の職人が炊いた」というプレマの黒糖は、それぞれに味わいが異なる絶品でした。しかし、黒糖を炊いてもらうことは難しい市場経済の実態があり3年前に販売終了しました。
宮古島のサトウキビは、ほぼ全量が上白糖などの精製糖になりますが、ミネラル成分が除去されたショ糖の高分子結晶は、本来の素材魅力が削ぎ落とされ、甜菜由来(国産原料の8割)の製品と区別できない状態です。食味の豊かさや人の健康に通じる生鮮サトウキビの真価を発揮できる使い方ができる方が好ましいと思います。
黒糖づくりの伝統文化を学べる教育観光施設として活用でき、有機 JAS認証の黒糖製造の施設を新設します。黒糖づくり継承のため、ぜひ、クラウドファンディングにご支援ください!
オルタナティブファーム宮古代表
松本 克也(まつもと かつや)
自動車メーカーなど14年の研究職を離れ、2012年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。