この場所に足を運んだら、なぜか心からホッとすることができる。そんなパワースポットはありますか?
パワーをもらえる瞬間って?
私にとってのパワースポットは淡路島です。休職したとき、転職に踏み切ろうかと悩んだとき、思いつめて悩みの糸口が見えないと感じるとき、また自分一人の時間をじっくりと味わいたい瞬間に足を運ぶと、不思議と感情をたくさん表出することができたのです。普段は言葉にできなかった気持ちが、どんどんわき出てきます。今も淡路島で、夜風に吹かれながら、文章を書いています。明石海峡大橋を眺めていると、音とともに、ふと歌詞が浮かび上がってきました。「あなたじゃなく 私を生きるには その架け橋WO 探している」もっと自分の軸をしっかりと持って生きていきたい、納得感を持ってものごとを選択していきたい……。「最近がんばっているね。うまくいっているね」とかけられる言葉と裏腹に、心のうちにしまっていた不安やモヤモヤがあらわれて短い詩になりました。
もう一か所、足を踏み入れるとすぐに、「らく」で「なちゅらる」な自分になれる、パワースポットがあります。それは神戸にある大好きなチーズケーキ屋です。お店が持つ雰囲気、照明、音楽、食器・コップの感触、本棚、店員さんの対応。すべてが心地よくて、心からリラックスできていると感じます。この場所に身を置いて、チーズケーキと飲み物をいただいていると、なんとなく、「自分を大切にするとはなにか」ということを、思い出させてくれる気がします。足を運ぶたびに、繊細な優しさ・愛を感じられるのです。先日も、チーズケーキをいただいて幸せを感じながら、ぼーっと過ごしていると、あっという間に歌詞が浮かび、気がつけばノートに書き連ねていました。ほっと心がゆるむことで、自分の内に持つ、「表現したい」という気持ちが顔を出してくれるのかなと思います。
パワーパーソン……「パワースポット」の人間版も大切だと感じます。人は誰と居るかによって、相手に見せられる側面が変わってくるのだと、最近気がつきました。私には昔から多面的な性質があると自覚しています。自分のなかに、いろいろな性格の自分がいるという感覚です。また、同じ人とずっと一緒にいると、疲れてしまうことがあります。スピリチュアルなことや論理的なこと・仕事・人間関係、将来の夢など、Aの話題についてはこの方、Bについては異なる誰かにしか深く話せないと、いつのまにか直感で選別してしまう。そうすることで、同じ人と長くいると、奥にしまった自分が窮屈さを覚えてしまうようなのです。
「行きたい」「会いたい」を大切に
今、頭に浮かぶ、「パワーパーソン」がいます。親友と前職でお世話になった先輩。その二人には、なぜかどのような話題であれ、ためらうことなく話すことができると感じました。一緒にいると、「ふわっ」と素の状態が出てくる。それが「パワーパーソン」の要素なのかなと私は考えます。二人に立て続けに会った翌日、音楽のコンテストに出場したところ、次の決勝戦に進めることに。もともと、今の実力やキャリアを考えると難しいと感じたのですが、二人と会話をしていると、「もしかしたらいけるかも」「もっと自分を信じて、表現を楽しもう」そう思わせてくれました。
日々の生活を送るうえで行くべき場所・会うべき人がいる。そのなかで、パワーをもらえる大切な場所や人に会うために、ふらっと寄り道をする時間を取ってみること。それが、もしかすると、自分自身を大切にしてあげることなのかもしれない。そう感じるようになりました。あなたが、ふと立ち寄りたい大切なところはどこですか?