女性のセルフプレジャー
セルフプレジャーという言葉を聞いたことがありますか? わたしは5~6年くらい前にこの言葉を知って、とても素敵な言葉だと思い、発信に使うようになりました。直訳するとself(自分自身を)Pleasure(満たす・喜ばせる)=性的に快感を感じること、つまり日本語でいう自慰行為のことです。一般的には「ひとりH」とか「マスターベーション」などといわれることがありますが、そんな言葉を読むだけでも、なんだかギョっとするし、寂しい男性のする汚らわしい行為というようなイメージがあるのは、わたしだけでしょうか? 言葉そのものに染みついたイメージというものがありますよね。だからわたしは、このセルフプレジャーという言葉をとても気にいっており、お話会などでもよく話題にしているのです。
なぜわたしがセルフプレジャーのことを語るのかといいますと、「ちゃんと語れる大人が少ない」からです。ここで誤解していただきたくないことは、わたしは性的なことを「オープンにしたほうがいい」と思っているわけではありません。むしろ自分だけの秘密・パートナーと二人だけの秘密にしておくことのほうが、価値が高まる気もします。だけど、性的なことに対するイメージの悪さが原因で、特に女性はあまりにも自分の身体を性的に向き合うことから目を背けてきた結果、性的に「自立」できていない人が多すぎる。だから、勇気ある人が発信するべきだと考えているからです。わたしにとってはこれがライフワークなので、みなさんが発信してほしいとは、少しも思っていません。ただ、もし女性たちがもっと自分の性的な喜びや、その内側にあるエネルギーを知ることで、きっともっと輝きを増して美しくなり、幸福感が上がり、朗らかで健康的になれば、周りのパートナーをはじめ、子どもたちへも必ず良い影響が与えられる。そんな素敵な循環のビジョンが描けるからこそ、性のことを明るく、そして素敵に伝えていくことを使命として発信しているのです。
メリットしかない
そもそも女性が性的な「オーガズム」を感じられるということすら知らない方もいらっしゃるのでは? わたしは若いころ「女性はイク人とイケない人がいる」とばかり思い込んでいました。雑誌で読んだことを鵜呑みにしていたのです。しかし、それは間違いで、実際は女性の多くが、単純に興味不足からくる「練習不足」。性的快感を諦めてしまい、ちゃんと追求してこなかった未熟な状態なだけなんです。
オーガズムを迎えると女性器はどのような動きをするかというと、膣口から子宮口に向けて膣が波を打つように収縮するそうです。それはまるでスポイドのように吸い上げるような動き。きっとパートナーと一緒にオーガズムを迎えたときに精子を子宮の奥へ届けるような動きなのでしょう。そう考えると理にかなった働きです。特に妊活中の方は、食生活や身体を整えながら、「快感」をより深めていくことをお勧めしたいですね。またオーガズムは、ドーパミン・セロトニンなど快感ホルモンのシャワーが一気に分泌されるので、例えばストレスや片頭痛など少々の心身の不調は改善に繋がることもあるし、全身の緊張から一気に弛緩し脱力することで副交感神経が優位になり深い眠りにつきやすいことがわかっています。良質な睡眠はどんな美容サプリよりも効果的です。
あなたの身体は自分から触れられることが必ず嬉しい。パートナーシップもいいですが、やっぱり、一生一緒なのは、この自分の身体。喜ばせて気持ちよく感じて、健康チェックをしつつ、お金をかけることなくキレイになれるなんて、最高でメリットしかない愛のメンテナンス法なのです。