波動とは、物質が持つとされる、目に見えない影響力のようなものを指します。波動機器のメーカーをやっていると、「波動」というものが実は情報なのではないかと考えてしまう場合がいくつかあります。今日はそういった経験を書いてみたいと思います。
最初の例は、波動機器でホメオパシーを作る場合です。ホメオパシーとは、民間療法のひとつで病気の症状と似た症状を引き起こす物質を非常に薄めたレメディを使います。そのレメディを波動機器で作り出すときには「レート」という数値を設定します。このときの数値は大きさでも順序でもなく、数字で表現された「なにか」です。モノの名前が数字で表現されていると考えるとよいかもしれません。それをセットすることにより、目的のホメオパシーを作り出すことができます。
次の例は、波動転写装置を使う場合です。転写対象は物理的ななにかですが、転写元は必ずしも物理的なものでなくていいのです。楽しさを表している写真であったり、紙に書いた邪を祓う祝詞の文字であったりすることで転写対象に影響を与えます。私が輸入代理店をやっていたある転写装置では、「睡眠、DNA活性化、ネガティブエネルギー除去、痛み軽減、体重減少、アレルギー低減、若返り、放射能の影響低減、霊的成長、チャクラバランス、幸運、人間関係の改善」など挙げればきりがありませんが、さまざまな波動をもったカードを選んで装置に使うようになっています。まるでジュークボックスのようにカードを装置にかけることで、その波動が現実的に現れることが不思議に感じられます。
3つめの例は、機器ではありません。波動を扱う人、チャネリングをする人、霊的なものを扱う人に共通する振るまいです。このような人たちは見知らぬ人に影響を与えたり、状況を読み取ったりするとき、名前や生年月日を書いた紙から対象の人の今の状況を感じ取ります。そういう人々は紙に書いた波動を読み取るといいますが、書かれた情報を糸口にして、書かれていない情報をたぐりよせている感じがします。これらのことから、波動とは情報なのではないかと考えてしまうのです。
さて、一方で情報を扱う機器は目的の性能を発揮するためにきちんと作らないといけないところが、メーカーとして大変なところです。ラジオニクスやライフ療法のように海外で開発された波動を扱う技術は、多くの例や記事から回路を再現することは可能です。インターネット出現前は情報が限られていましたが、今はよほどニッチな情報でも英語で探せば見つかる時代です。そうはいっても、当時、真空管で開発されたものや効率が悪いものについては現代ではICなどで同様の動作をするように作ります。
日本で波動を扱う治療家の先生は少なくはないですが、先生方にとっては波動機器の中身がわからなくても、波動機器として動作しなければなりません。たとえば、ライフ療法の周波数は人間が感知できない100キロヘルツ(1秒間に10万回の振動)から5メガヘルツ(1秒間に500万回の振動)を扱います。この療法の装置の初期には市販されている周波数発生機(ファンクションジェネレーター)を使っていました。測定に使う機器ですから極めて正確に指定する周波数を発生できます。このように理論は独自のものであっても機器はきちんと動作するものを作らねばならないのです。
ライフ周波数療法は、歴史あるものですから検証はあまりいらないのですが、あまり有名ではない理論を扱う場合には、本当に有効かは波動がわかる能力をもつ人や治療家に検証を依頼しています。ギミックでLEDをピカピカさせるだけの装置だと「波動は変化していない」と却下されることもあります。波動機器は情報から物理世界に変化をもたらすからこそ、メーカーはきちんと作らねばなりません。