今号は、ヒーリングフードの実践法のなかでも、特に「感謝」の気持ちで食事をいただくことについてお話しします。ヒーリングフードとは、古今東西の健康食理論を現代の私たちにとって役立つように、実践しやすく体系化したオリジナルのホリスティック食事法です。ヒーリングフードをお伝えすることで、日々の食生活のなかで実践し、なにかしらの気づきを得て喜んでいただけることが私自身の喜びです。このコラムでも、皆さんの役に立つヒントをお伝えしていきます。
ヒーリングフード8つのメソッド
健康食に興味を持ち、たくさんの情報を集めても、知識だけで満足してしまっていませんか? 毎日の忙しさを理由になかなか実践に移せない……こんな姿が、現代人のあるあるではないでしょうか。食を通じて健康になるには、健康的な食生活を継続することがなにより肝心です。しかし、頭でっかちになり、情報をインプットするだけで「食べた気」なってしまうのは、なんとも皮肉なことです。実際の自分の食事や心身の状態と向き合う時間をもっと大切にする必要があります。そこで、私は、実践ポイントを8つに集約させました。
日々の生活で取り入れたいヒーリングフードの実践法を8つにまとめたものが、次の「ヒーリングフード8つのメソッド」です。
① 感謝の心で食べる
② だれかと一緒に食べる、楽しく味わって食べる
③ 天然のものを食べる
④ 近くで育った旬のものを食べる (身土不二)
⑤ まるごと食べる(一物全体)
⑥ バランスを保つ食べ方をする(陰陽、酸性アルカリ性、腸内細菌など)
⑦ 消化によい食べ方をする
⑧ 正しいウォッチ&セレクトを継続する
一瞬で感謝モードになるマジックワード
まず、一番目のメソッドは、「感謝」の気持ちでいただくことです。ここで、ぜひ見直してほしいのが「いただきます・ごちそうさま」という言葉。意味については、諸説ありますが、『あなたの命を私の命に変えさせていただきます』という感謝と決意の言葉であると私はとらえています。「ご馳走様」は、漢字があらわす通り、食事を用意してくださったすべての人々への労いの言葉であり、食のプロセスすべてに関わる動植物や自然の恵みへの感謝を表す言葉です。
食とは、自分が生きるために命をいただく行為です。動物に限らず、もちろん野菜にも生命エネルギーがあります。だからこそ、食事をいただく際には、目の前の食事に感謝して、「いただくエネルギーを最大限良い形に変換できるように自身の命を大切にします」という決意をもっていただくことを私は大切にしています。本来は、毎回きちんとした儀式をして祈りを捧げたいところですが、毎回そのようにはできません。しかし、こうした感謝と決意が「いただきます・ごちそうさま」という言葉に集約されていることは本当に素晴らしいことです。私は、どんなに忙しくても、できるだけ心を込めて(恥ずかしいときは心のなかで)「いただきます・ごちそうさま」を言うようにしています。そして、この言葉は、一瞬で感謝モードになるマジックワードとして、ヒーリングフードの実践法では第一番目にお伝えしているメソッドです。抽象的と思うかもしれませんが、「いただきます・ごちそうさま」をきちんと言うことを、あなたの「具体的な」習慣として実践してみてください!
実は、副交感神経のスイッチがONになり消化機能が高まって、心身が整う効果があるんです。いただく食事をあなたのエネルギーに最高な形で変換するようにサポートしてくれますよ!