この度、本ニュースレターに連載させて頂くことになりました秋田市で歯科医院を開業しております田中利尚と申します。まず初めにご縁を頂戴いたしました中川社長に感謝並びに御礼申し上げます。
私はと申しますと歯科医師であるとともに整体師でもあり、そのような立場から木を見て森を見ぬ医療への警鐘ともいうべき、歯から全身を、全身から歯をとらえながら小宇宙人体についてお話しさせて頂ければと思っております。また、医療を行うにはその方の環境を知らなければ、その方の状況をつかむことが出来ません。その環境ということはどのような会社に勤めどのような仕事をしているのかから始まり、人は地球に住んでいるのですから、大宇宙についても触れなければならない訳です。いったいどこからお話しを始めようかといろいろ考えて、題材を挙げてみました。
皆様が一番知りたいことはどのようなことでしょうか。歯科に戻って挙げてみますと、歯磨き、歯磨き粉、音波ブラシ、知覚過敏、虫歯、歯槽膿漏、金属、歯の大切さ、矯正治療、かみあわせ、姿勢、唾液、食事、母乳、牛乳、アンチエイジング、血液、機能と形態、呼吸、良い歯医者の選び方……、体の歪み、心の歪み、体の症状、食事、エネルギー、陰陽、電磁波、顔貌、目に見えないもの……等々色々あると思われますが、まずは健康を考える基本の一つの「食」について少し触れていきたいと思います。
また、ここでお話しさせて頂くことは必ず賛否両論あることであり、立場によりどちらがよいかということを考えさせられるかもしれませんが前もってご了承願いたいと思います。
まずは私の恩師でもある片山恒夫先生がDr.Priceの「食生活と身体の退化」という本を訳されたのですが、その中で書かれている「生命があらゆる面で十全であるためには、この母なる大自然に従って生きなければならないのである。」ということを挙げさせて頂きます。これは医者や歯医者がいなくても世界的にそうなのですが、その土地に生まれその土地のものを加工することなく食べている部落では、虫歯は一つもなく歯並びもきれいで病気もないのに、近代文明に触れ加工食品を食し白砂糖を摂るようになると虫歯が増え、歯並びが悪くなり、病気が増え、代々奇形が多くなるということです(現代人の顎が細く小さく小顔なのは医学的に申しますと奇形の一つなのです)。人間は営利を目的として自然を破壊し意のままに操ろうとしているのですが、当然のこと大自然には勝てません。
ではいったい何を食べたらよいのでしょうか? と考えてみますと、人間とは何か、ヒトとは何かというところから考えてみる必要が出てくるわけです。人間の祖先の生活を見ればわかってくるという見方もあります。歯の生えている位置や種類、本数からも検討されます。ヒトは霊長類の最頂点にいる動物であることからも検討されます。唾液の性質からもまた、人が住んでいる環境からも左右される訳です。
人は生きていくなかで必ず食べなければならない訳ですが、その食べ物の性質により健康にもなり病気にもなる、まさに医食同源のあたりから、お話しさせて頂きたいと思っております。次回は健康の基本である「食」について、もうちょっと私なりの意見を述べてみたいと考えております。
田中 利尚
田中 利尚氏 歯科医師・整体師 日本抗加齢医学界専門医 国際統合医学界認定医 「咬合(かみあわせ)を制する者は歯科をも制す」という、歯科医学の見落とされている最も大切な力学的調和という根本理論に触れ、かみあわせを追求。しかし身体が変位していると良いかみ合わせを構築できないところに西洋医学の限界を感じ統合医療を目指し東洋医学(整体)を勉強。 顎が痛い、お口が開かない、首肩の凝り、腰痛、うつ病までを含む顎関節症の治療にも取り組んでいる。 「健康は歯から」を確信している。 |