プレマでは、もう20年以上前から食用のコラーゲンを販売してきました。厳密にいうと、私が前職の薬店にいるときから扱っていますので、そういう意味では自分の会社設立の直後を除き、27年以上前から取り扱いしていることになります。当時は、コラーゲン自体を食べ物として摂る、という考え方は実に斬新でしたので、記憶は定かではありませんが国産ではなく輸入品だったと思います。
当時働いていた薬店は、『薬を売らない薬店』というのが私の考えたまったく新しいスタイルの店としてのセールスポイントで、一般市販薬の棚をどんどん小さくして、ハーブ類や自然食品、自然に近いサプリメントなどにどんどん置き換えました。一般市販薬の利幅はものすごく、原価は販売価格の20%とか30%とかでしたから、どう考えても持続可能な経営のためには薬屋は薬を売るべきです。しかし、当時からドラッグストアが急速に台頭していましたから、社長も薬に依存する経営は危険だということは理解してくれていましたので、ほとんど利益の出ないこのような「オルタナティブな提案」をおこなうこと自体には賛成してくれていました。
この会社に2年ほど勤め、入社してから退社するまでの2年間で売上は5倍程度に伸ばすことができたのですが、利益は増えませんでしたので、私がいて良かったのかどうかは今もわかりません。他人のふんどしでこういう非常識なことをやるとサラリーマンとしての立場が悪くなることもわかりましたので、だれかに利益を出せといわれることなく自分で決定できる環境に飛び込もうとして、お客様に背中を押されるようにして創業したのがプレマなのです。
さて、当時のコラーゲンは豚由来でした。最近では魚のコラーゲンも多く流通していますが、ほんの数年前までは「コラーゲンは動物性素材にしか存在しない」ということが定説になっていました。世の中全体の流れがプラントベース(植物由来食品)にほんの少しずつ変化を遂げている日本ではありますが、世界的に見ると、この数年はプラントベースが爆発的なトレンドになっており、7年前にプラントベースを主力にしたジェラート店であるプレマルシェ・ジェラテリアの京都本店はコロナの時期を除き半分以上が外国人のお客様という状態が続いています。
私はプレマの創業前にベジタリアンが大多数のインドとネパールに2年ほど暮らしていたこともあり、帰国したあとにベジタリアンを貫くことは非常に難しい環境にありました。今では菜食の生活を外食で補完することは都市部においてそれほど難しくはなくなりましたが、あの時代はほんとうに外に出たら食べるものがないというありさまでした。動物由来のコラーゲンを愛用される皆様からは「骨密度が上がった」「歩くのが楽になった」「肌が蘇った」といううれしい声は聞くのですが、菜食の方も多いプレマのお客様のすべてにご提案できる素材がない時期が長く続いていたので、数年前にインドで植物性だけで創り出したコラーゲンが開発されたと知ったときは飛び上がるように興奮し、すぐに独占的な輸入の相談をすることになります。
本製品はブロッコリーと、にんじんを素材として、パパイヤの発酵酵素(パパイン)と反応させることで植物性のコラーゲンペプチドを産生する最新の技術によって作られています。さすがは菜食国家インド、やることが違いますね! 豚や魚由来のコラーゲンと違い、獣臭さが一切なく、ただいろいろなものに溶かして飲むだけのお手軽さです。ほぼ無味無臭ですので、混ぜるものの味を変えることはほとんどなく、とろみがついてなんでもおいしく変化させてくれますし、なにより重要な栄養素が摂れるのですから、ほんとうに欠点なしなんです。だまされたと思って、一度手に取って食べてみてくださいね。