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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

バナナの寿命ってどのくらい?

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「バナナの寿命ってどのくらいですか?」体験に参加されるお客様から、そんな質問を受けることがあります。私はこの質問に、いつも少し考えてしまいます。「一本の株の寿命」を聞かれているなら約一年半。でも、「バナナという命」の寿命を聞かれているなら、その答えはまったく違ってくるからです。 地上に見えている株は、一度実をつけると役目を終えます。しかし地下では、次の世代となる子株が育ち、親から子へと命が受け継がれていきます。さらに野生のバナナは、実を食べた鳥などによって種子が運ばれ、新しい土地へ命を広げていきます。一本の株だけを見れば寿命は一年半ですが、命のつながりまで含めて考えると、その時間は何十年、あるいはそれ以上と捉えることもできるのではないでしょうか。 同じようなことは、ミツバチにも感じます。花の咲く季節に働くミツバチは四~六週間ほどで一生を終えます。一方、女王バチは数年間生き続けます。同じ種類なのに、明確な役割分担があり、寿命は大きく異なります。そして巣の中では新しいハチが次々に生まれ、役割を受け継ぎながら群れは存続していきます。一匹の寿命は短くても、群れ全体では命の営みが途切れることなく続いているのです。 私たちは「寿命」と聞くと、一つの個体が生まれてから死ぬまでの時間を思い浮かべます。でも自然界を眺めていると、それだけでは命の姿を十分に表せないように思えてきます。個体は次の世代へ命をつなぐための大切な存在であり、そのつながり全体が一つの大きな生命として機能しているように見えるのです。 役目を果たした親株の横から続々と芽吹いてくるバナナの子株を見ると、「この株が終わる」というより、「命が次へ受け継がれる」という感覚で、「個としてどれだけ長く生きるか」よりも、「全体としてどう命をつないでいくか」が大切にされているように感じます。自然界では「個」という境界線は、人間ほどはっきりしたものではないのかもしれません。そして、生命の単位を少し広げて眺めてみるだけで、「寿命」という言葉の意味が少し変わってくるような気がしています。生命とは、一つの個体を指す言葉ではなく、受け継がれていく営みそのものなのかもしれません。 親株の横から続々と芽吹いてくるバナナの子株

- オルタナティブファーム宮古 - 2026年9月発刊 vol.228 -, , , ,

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