一般的には大麻由来成分として知られる「カンナビジオール(CBD)」。私たちは、24年前の創業のときから、炭(備長炭等)、塩(天然海塩)、貝殻(死滅珊瑚含む)、樹液(植物から採れる液)、そして本稿のメインテーマである大麻には天地自然の特別な力が宿り、利用範囲も広く、人に力を与える存在として注目してきました。ほとんどの人がほんとうの価値を知らないこれらを利用した製品を多種多様にご提案してきたわけですが、大麻だけは法律の高い壁があり、取扱について大いに苦しんできました。私たちが最初に大麻の麻薬的な成分(THC:テトラヒドロカンナビノール)を含まないCBDを販売し始めたのは2017年でしたが、当時はいくつかのうさんくさい個人輸入サイトがこれを扱っているだけで、とても健全な品とは受け止められていない社会情勢でした。当然のことながら、大麻取締法はもちろん、薬機法という専ら医薬品を守るための法律があるため、たとえ違法ではないことが明確なCBDですら、それがいったいなにに効果があるのか、どのような可能性を秘めているのかは一切表現することができず、お会いした人にご説明をして、理解していただいた方がわずかに購入されるだけにとどまっていました。このような状況ですから、まったく売上にはならないいっぽうで、あちこちから悪者に仕立て上げられることも多々起きました。最終的には私たちのウェブサイト内にCBDの製品があることを理由に、検索エンジンのGoogleからもあらゆるページが消されてしまうという極端な制裁を受けることになってしまい、会社は危機的な状況に陥るまでになったのです。現代の魔女狩りのような、オンライン事業にとって致命傷となるページが検索結果からすべて消されてしまうという憂き目にあい、一時期はすべてのCBD関連のページを削除するに至りました。なにも悪いことはしていないのですが、プレマ自体がインターネットから抹殺されてしまった状況ではどうしようもなく、苦渋の決断となったのです。
世界的な潮流
いっぽうで、世界、特に欧米では大麻の幅広く、無限の価値を認める動きが発露し、一気に解禁が加速します。この数年のあいだに、日本とこれらの国とのあいだの落差が激しくなりましたが、ここにきてやっと厚生労働省も世界的潮流には抗えず、CBDに基準を設けたうえで明確に合法化する動きが出てきました。超党派の議員による勉強会も頻繁におこなわれるようになり、CBDがもつ高い抗炎症性やストレス緩和、神経的な諸問題に対応できることが広く知られるようなってきたのです。特に現代人が直面している健康問題に対する大きな解決策の柱となるCBDの価値が認められ、日本がお得意の「同盟国の動きをみて、こそこそ後ろをついていく」という感じではあるのですが、今年には大麻取締法の改正案が国会に提出される見込みとなってきました。とくに、従来日本に輸入できるCBD製品は、大麻の茎や種子から抽出されたものだけで、もっと大量のCBDを産生できる葉や花穂から抽出されたものは非合法となっています。欧州の取引先と会話していると、「日本はおかしな国だね」と言われてしまう大きな原因がここにあります。日本向けに製品を作るためにはわざわざ非効率なやり方をするほかなく、古い法律がボトルネックになっているのです。これだけ素晴らしいものを国産にできない理由のひとつもここにあり、日本の麻農家さんたちの地道な活動もいつか報われて欲しいと思っています。CBDを巡る「第三の選択肢」
法律的な諸問題が現状を難しくしているいっぽうで、大麻由来のCBDにも別の問題があります。大麻自体が樹脂成分を含むため、CBDを抽出しても口や皮膚にベットリと粘着してしまうヤニとそれに伴う強い臭いが残り、CBDを日常的に摂ること自体がストレスになっています。また、このような製品を飲み物や食べ物に入れても、溶けずに容器にくっついてしまい、入れたCBDのほとんどを結果的に捨ててしまっているという矛盾もありました。私も当初は大麻由来のCBDに価値を感じ、あの手この手で販売しようと努力もしましたが、同じ麻科の植物であるホップから抽出したCBDはさらに微量でもよく吸収され効果が高く、大麻由来の不快なヤニや臭いもないのです。実に優れた素材に出合うことができ、私たちがもっとも力を入れているのはこのホップ由来の水溶性CBDの製品となりました。私たちはこのホップ由来の水溶性CBDをよりそのまま食べやすく、より溶かしやすく、より酸化しにくくするため、相乗効果が期待できる無色透明のオリゴ糖に溶解させ個包装にしています。ぜひ、CBDの無限の可能性を、ほかよりも前倒しでお試しください。
※今後、大麻由来CBDが雨後の竹の子のようにたくさん市販されますが、「儲かるから商売にする」という人たちの製品の質には大きなばらつきが想像され、粗悪なものも出回りますので、ご注意ください。