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ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方

常務取締役
室長/管理部長兼

中川 葉月 (なかがわ はつき)

【Vol.75】長男にうまれた“情熱”

投稿日:

05sa_27.jpg あっという間に、12月に突入です。年々一年が早くすぎ、“あれ? 一体何をしていたっけ?”と思うほどです。ですが、子どもをみているとこの一年をまったく無駄にすることなく、濃密に成長をしてきていることを感じさせられます。
 わが家の長男は、今幼稚園の年長で来年4月には小学校へあがります。まだまだ先だと思っていたのに、本当にあっという間です。今年一年を振り返ってみても、しっかりとしてきました。もともとやさしい子で、弟と一緒に遊びケンカになってしまったときにも最後は自分が折れて、弟に譲るということができるお兄ちゃんです。親から見ると、少しふにゃふにゃしているように思っていた長男ですが、この一年は少し違った面をみせてくれるようになりました。それは、“悔しい”という感情が芽生えたことです。
 幼稚園でスピーチコンテストがあり、長男はグランプリに贈られるトロフィーをどうしても獲得したいと、日々練習に励んでいました。しかし、結果はグランプリを獲ることができませんでした。その時に、長男は表彰式のあと夫の胸に顔を埋め声を殺して泣いていたのです。人生で初めての“悔し泣き”でした。ここまで本気で情熱を傾けていたとは……。と、驚くと同時に、情熱もって何かに取り組むということができるようになり、そしてそれが報われない時の“悔しさ”というものを感じるまで成長したことに、わたしは胸が熱くなりました。
 また、運動会の時には、リレーのアンカーで一番でもらったバトンをゴールテープを切るまで死守をしました。この時は、二番手とかなりの差があったのですが、二番手のアンカーが幼稚園で一番足の早い男の子で、あっという間に差をつめられトラックを半周走った頃にはすでに追い抜かれる寸前でした。ところが、後ろを振り向き抜かれそうだとわかった瞬間、長男は後ろとの差をグッとつけ人生初のゴールテープを切ることができました。ここでも、絶対に抜かれたくないという情熱一心に走っていました。昨年までのニコニコ手を振り走る姿とは一変しています。そういった姿もかわいらしくて好きなのですが、必死にがんばる姿は心を打ちます。
 生きていく上で、ここぞという時に必死なれる情熱をもつことは、とても必要ですし、人生を豊かに濃くもしてくれます。その一歩を踏み出している長男が誇らしく感じられる年となりました。また来年の成長も楽しみです。
 今年一年、ありがとうございました。

- ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方 - 2013年12月発刊 Vol.75

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