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今さら聞きにくい「よく聞く言葉」を詳しく解説します

プレマ株式会社
お客様コンサルティングセクション
マクロビ業界に30 年以上

岸江 治次 (きしえ はるつぐ)

2013 年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。
趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。
無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

薄力粉、中力粉、強力粉の違いってなに?

投稿日:

小麦粉には薄力粉、中力粉、強力粉とありますが、なにが違うのでしょうか?(パンとパスタが大好きな30代主婦)

A.グルテン含有量の違いが特性を生みます

答える人  プレマ株式会社 お客様コンサルティングセクション 岸江 治次

小麦は、米、コーンと合わせて世界の三大穀物といわれています。小麦は世界中で栽培されていて、日本でも栽培されています。昔から国産の小麦粉を地粉と呼んでいます。しかし、残念なことに近年では、日本で消費されている小麦粉の大半は輸入したものです。

日本では、江戸時代くらいまでは米が主食として食べられてきました。しかし、明治時代に入ると、日本が欧米化し、近代化していくなかで、小麦粉が海外から輸入されるようになりました。さらに第二次世界大戦後、アメリカに占領されたことをきっかけにパンが普及し、学校給食でもパンが出るようになりました。その後、ファストフードが広まってハンバーガーなどもよく食べられるようになり、日本の主食の何割かが米から小麦に置き換わり、今に至ります。

米は粒のまま炊いて使うことが多いですが、小麦はそのままというよりは、粉に挽いて加工し、パンやパスタ、ピザなどに使います。小麦にも品種によって硬いものと柔らかいものがあり、小麦に含まれるたんぱく質の「グルテン」によって、硬さや性質が違います。グルテンは小麦粉を水で溶いたときに出てくるネバネバしたもので、粘りを出すグリアジンと弾力性をもつグルテニンが合わさったものです。このグルテンの量によって小麦粉の種類が分類されています。グルテンが12%以上含まれていると強力粉、10%くらいなら中力粉、9%以下なら薄力粉です。

小麦粉はグルテンが含まれることで、加工のときに膨らんだり柔らかくなったりするといった特性があり、小麦のおいしさを引き出すのがグルテンです。小麦粉に含まれるグルテンの量が多いとモチモチした食感に仕上がるので、パンや餃子の皮、ピザなどに使われています。逆に小麦粉に含まれるグルテンの量が少ないとふわっとやわらかく仕上がるのでクッキーやケーキ、てんぷら粉などに使われます。中力粉はうどんによく使われますね。パンやクッキー、うどんなど、どんな仕上がりにしたいかで、それに適した小麦粉を使えばよいということです。

また、小麦からグルテンだけを取り出した「グルテン粉」というものもあり、たとえば薄力粉にグルテン粉を混ぜると強力粉になります。料理人のなかには、この配合を研究していかにおいしいものをつくるかという工夫をされている方も多いです。

グルテンはたんぱく質。たんぱく質は三大栄養素のひとつで、人間の身体にとってなくてはならないものです。しかし、なかにはグルテンが身体に合わなくて小麦のアレルギーになったり、グルテンをうまく代謝できなかったりする人もいることが近年わかってきました。そこで最近ではグルテンフリーといって、一般的に小麦粉で作られるものを小麦粉を使わないで作った食品が出回っています。米粉を使うケースも多いですね。

グルテンはおいしいといういい点はありますが、身体に合わない場合は体調を崩してしまうこともあります。本来、日本人は米食文化で生きてきましたので、米のことも忘れずに、小麦粉を使ったものを食べるときは、自分の体質を考えながら楽しむようにしてみてはいかがでしょうか。

- 基本のき - 2022年10月発刊 vol.181

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