苦境に追い込まれたときに出てくる底力が、人にはやはりあるのだと思える体験談をご紹介します。
闘病生活中のIさん
治療開始前と始めてからしばらくは、先が見えない不安に苛まれたり、治癒を諦めかけたりしたことも。治療に伴う痛みや不快感から、苛立ちを家族にぶつけてしまうときもあり、気持ちの浮き沈みを繰り返す。「なぜ自分がこんな目に合わなければならないのか」と考え込んでしまうときもあった。
そのような状態の中でも、少しずつ自分の心を方向づけることができるようになってきた。気持ちが落ちたときに無理にポジティブに考えようと努力ぜず、まずは感情をそのまま認めてみる。痛みがあるときに、こういう気持ちになるのはしょうがないよね、と自分を許してみる。すると、今はこういう状態だけど明日になれば楽になるだろう、という考えが自然に浮かぶ。実際に一晩眠ると体調も気分も違うというときは多かった。
痛みがあるとき、その感覚だけに注目していると辛さが増してくる。そうなっているのに気づいたら、身体を包んでいる空間を意識してみる。すると徐々に落ち着いてきて、痛みも許容できる程度に感じられる。
少しでも動けるときは、今できることを考え実行するようにした。手術後、まずは歩くことを心がけた。ストレッチで身体を緩めると心地良さが増す。
発病前は食生活が乱れていた。控えなければと思いつつ、夜遅くに甘いものを食べる習慣は止められなかった。
治療をきっかけに食事療法も始めた。最初は家族と同じ食事を取れないことに物足りなさを感じたが、身体に良い物を摂り続けたら、今身体が必要としている食べ物がわかるようになった。実際にそれを食べると満足感が得られ、以前のような過剰な食欲はなくなった。
退院後は暮らしている空間を、より快適にすることが楽しみになった。気に入ったものを買い揃えて使い始めることに集中していると、休憩が少なくても身体は元気に動くことに気づいた。
治療を続けた結果、検査の結果に回復の兆候が現れてきた。山は越えたようだ。もう大丈夫だと思える。支えてくれている家族に感謝の気持ちがわいてくる。自分が諦めかけたときでさえ、できる限りの手を尽くしてくれたから今がある。この先へも希望を持って生きていける。
未経験の仕事を始めるAさん
長年経験を積んだスキルを活かしてフリーランスで仕事をしてきたが、この先を考える参考に読んだ本に書かれていたのは「やっていないことにチャレンジしよう」だった。
そして見つけたのは、未経験の仕事の求人。安藤さんの個人セッションを受け、経済面について不安などの感情を解放して前向きな心境になり、応募してみた。今までの仕事の一部をやめてパートで働く形で採用が決まった。
この決断の手掛りになったのは「残りの人生があと一年だとしたら」という問いかけ。何度自問しても「やってみたい」という答えが出る。対して、やめる仕事については「こんなことをしている場合ではない」これが本心で、自分のなかでは重要度がかなり低かったことに気づいた。振り返ってみると、始めるときから直感していたことがあった――「今はもう興味がない」。
次の人生へ進み出したと受け止めている。まずはチャレンジあるのみ!
思ったようにやってみよう。
数年前の一番キツイときにセドナメソッドを知っていたことで、ここまで進んでこられたと、つくづく思う。