テレビや新聞、インターネット等で伝えられるニュースや報道は不快な感情を引き起こすことがあります。大きな事件や災害、国際的な紛争や緊張、経済や政治の動向などの情報に触れた後、繰り返しそれらの事が気になるならば、影響を受け続けている兆候です。これらは心の曇りや体の緊張が蓄積する要因にもなりえます。
恐れを手放す
ニュースなどによって引き起こされることが多いのが、恐怖・不安・心配という感情。世の中はこの先どうなるのか、自分の生活や人生に悪影響が及んでくるのではなどの悲観的な考えを伴います。こういう気持ちは次のように扱えます。この手順は社会情勢とは関係ない個人的な恐れにも使えます。
軽く目を閉じ、恐れていることに意識を向けます。こうなるかもしれないと予期していることのイメージが浮かぶでしょう。それとともに、胸やお腹のあたりに心地悪い感覚を自覚するかもしれません。まずその感覚があることを許容してみます。そして、握りしめた拳を緩めるように力を抜いて、その感情の塊から手を放し、自然に溶け去っていけるように解き放ちます。
これを何度か繰り返し、軽さを感じられるようになったら、否定的な予期やイメージも手放します。そして、この瞬間にある落ち着きを味わいます。それから良い方へ向かう変化が増えてくる可能性に心を開いてみます。それに焦点を向けると感じ始める明るさや希望の感覚を認めて迎え入れましょう。
中庸がもたらす識別力
恐れの感情を手放すことは、起きるかもしれない危険や危機に備えないということではありません。冷静な判断力を曇らせる要因になる感情を解放し、安全を確保するためにできることは適切に実行するというバランスの取れた在り方になるのです。
今の自分には、情報からは距離を置く、触れる時間を減らすことが必要だと感じたなら、その気づきに従ってみるといいでしょう。また、恐怖を煽る情報を鵜呑みにせず、識別力を働かせて見分けることも大切です。そうすれば、幅広く情報を入手し社会情勢を把握しながら心の調和を保てます。激動する時代の波に翻弄されず、しなやかな心の軸を保つために、感情解放のスキルを身につけることが役立ちます。
賛同することに焦点を合わせる
今後はさらに隠されていた真実が明らかにされるような情報が増えていくかもしれません。このようなことを知ってショックを受けたり、怒りや批判的な気持ちを持ったりするのは無理もないことですが、その状態に留まるかわりに手放し、ポジティブに注目する視点にシフトすれば、問題の先にある新しい兆しが見えるようになるのです。
とらわれのない心に含まれる識別力を使っていると、様々な分野において問題を解決し、スムーズな変革を実現するために高度な知恵を使って取り組んでいる人々が、世界中に数多くいることを知るようになります。この「らくなちゅらる通信」でも、そのような方々や製品が紹介されていますね。そこに注目し、賛同・共鳴・応援・協力といった気持ちを増幅することは、集合意識の中に生じている問題解決への流れを促進する力にもなるのです。
『人生を変える一番シンプルな方法~セドナメソッド』の著者ヘイル・ドゥオスキン氏は、こう記しています。「問題ではなく解決を心にイメージすれば、その過程で自然と建設的になり、より多くのことが成し遂げられるでしょう」。
セドナメソッド認定コーチ
安藤 理(あんどう おさむ)
制限的な感情を解放し心の自由を生み出す手法の翻訳書「人生を変える一番シンプルな方法―セドナメソッド」監修者。日本で唯一、米国セドナ・トレーニング・アソシエイツから認定されたセドナメソッド・コーチ。
電話等での個人セッション、東京と関西でセミナーやセッションを実施している。
http://andoo.info