京都に住んでいてよかったな、と思うことの一つに自然の美しさがあります。
神社仏閣がそこここにあるので、手入れの行き届いた風景を身近に見ることができますし、自宅近くには造園屋さんが多いので、夏の緑、紅葉の赤はもちろんのこと、苔むした石垣や葉をおとした木々たちも季節の妙を教えてくれます。
子供が通っている幼稚園もまさにそういった場所です。
小さい園庭ですが、遊具に交じって大きな桜の木が枝を伸ばし春はキンモクセイが香ります。
その下で子供たちがダンゴムシを探したり、さらこな作りをしたり。
朝夕のばたばたした送り迎えの間に、ふっと目を遣ると、太陽の光が葉っぱから透ける様子や小鳥の声、そこに子供たちのおしゃべりが重なり、桃源郷にいるようなのどかさが広がって、ああ
いいなあ……としみじみ感じ入ることもしばしばです。
多くのお母さんがそうであるように家事育児、仕事、町内会にPTA……忙しくない日はありませんが、せかせかと「しなければならないこと」を消化する時間のあいまに、ふと自然の恵みに気が付くと、ちょっとだけ元気を貰えた気持ちになりますね。
なかでもお気に入りだったのが「太陽しんこきゅう」。
寒い季節、子どもを園に送り届ける道すがら、日なたの場所を見つけたら、そこで太陽を仰ぎながらス~ハ~!
とやっていました。
おひさまの光を浴びながら、呼吸で体の中にも光を届けるとお腹のなかから元気になる気がします。
先日子どもが、畑でみつけたアカハライモリを「飼いたい!」と持って帰ったのですが、正直、私は水辺の生き物が苦手なので、おそるおそる子供たちのお世話を見守っていました。
水換えをしたり、餌をあげたり(幸いドライフード。生餌じゃなくてよかったです)、名前を付けて一生懸命かわいがっています。
「お母さんも触ってみる?」とキラキラの目で言われると「おかーさん苦手なんよ」とも言えず、腕に乗せてもらいました。
おっかなびっくりでしたが、ひんやりとした感触やもぞもぞペタペタと歩く様子は意外にかわいくなんでこんなに小さいのに陸でも水でも生きられるのか、本当にうまくできているな~と感心さえしてしまいました。
周りの尊敬する方々が共通しておっしゃることの一つに「今ここ、を大事に生きる」ということがあります。
現在、身を置いている「ここ」にある小さな美しさ、ありがたさを感じられる人でありたいと思いつつ、「お母さんは怒ってばっかり!」と子どもからの辛辣な真実の言葉に反省の日々を過ごしています。
8月に入り暑さも盛りを迎えますね。
京都の夏は、蒸し風呂と表現されるように高温多湿で、毎年ぐったりなのですが身近な自然にパワーを貰いこの夏も乗り切っていきたいと思います
プロモーションセクション 宮部 靖子(みやべ やすこ)
2008年入社。出産育児のため5年ほどのブランクを経て2015年復職しました。現在は返品、発注業務に従事。「やってみなけりゃ分からない」精神をフルに発揮して創作料理を作るので家族に恐れられています。