気持ちを無視することが習慣になっていませんか？

人には自然治癒力が備わっています。
生きている限り、どの瞬間も常にその力が働いています。
それなのになぜ病気が生じたり、治りにくい病気があったりするのか？

普段私たちは、頭で考えた「こうあるべき」「～でなければならない」といった思考を基準にして、行動することが多いと思います。そのとき、気分が悪くても、その気分を無視して「しなくてはいけないと思っていること」を優先して、自分の感情にフタをしています。無視された感情は、当然さらに機嫌を損ねます。そのうえ「しなくてはいけないと思っていること」つまり「本当はあまりやりたくないと思っていること」をするので、当然さらに気分が悪くなります。好きなこと、やりたいことができれば、気分は戻るのですが、自分の感情を抑えて、「しなくてはいけないと思っていること」を優先していると、感情自体を邪魔なもの、あってはいけないもののように感じられてきます。これはとても危険な状態です。感情は心からのメッセージです。感情を抑圧し続けると、些細な事でキレてしまったり、うつ状態になったり、場合によっては幻覚を感じるようになるケースもあります。そうならないように、またすでにそうである方はより一層、感情を感じる練習をしていただきたいと思います。

感情を感じることに慣れていないと、大きな感情が飛び出してきそうな感じがして、躊躇してしまう場合もあるでしょう。それでも溜め込み続けるより、出してしまったほうが、より健康的なのです。おもいっきりその感情を出してみましょう。

感情を出すと大変なことになりそう、自分がおかしくなってしまいそうと感じてしまうかもしれません。以前に紹介した、「幸せだなぁと言ってみるワーク」を思い出してください。幸せだなぁと言えば、頭はその理由を勝手に探し始めます。今日は天気が良くて気持ちいいなぁ。今日のご飯美味しかったなぁ。いろいろあるけど、住む家も着る服もあるなぁ。この地球（宇宙）で生かされているなぁ。病気をしたときに、普段の健康のありがたさに改めて気づくことがあると思います。それと同じように、「幸せだなぁと言ってみるワーク」をすると、当たり前に持っていることの幸せに気づくことができます。そして、生きている限り、その幸せは必ず感じることができます。つまり私たちはいつも幸せのなかに生きているということです。常にそこに安心、幸せが在り続けています。ですから、安心して不安になってください（すごく矛盾した言葉ですね）。安心して怒ってください。安心して悲しみ、寂しさ、辛さを感じてください。あぁ今、自分はイライラしたかったんだ、そうだよねイライラして当然だよね、と自分の感情を肯定してあげましょう。

「幸せ」を感じていけば感情を受け止めやすくなる

大声で叫ぶ、怒りをぶちまける、泣きじゃくる、不安でパニックになる。どんな感情が出てきても大丈夫です。必ず安心できるときがやってきます。出てきた感情を全部受け止めてあげましょう。周りの目が気になるようなら、車の中・クッションに顔をうずめて・トイレやお風呂など、一人になって思う存分感情を出しきりましょう。幸いなことに、ずっと怒り続ける、ずっと泣き続ける、ずっとパニック状態を続けるということはできないようになっています。明けない夜はないように、必ず良い気分になるときがきます。

常に幸せのなかにいるんだなぁと思う練習を続けていると、自分の感情を否定しなくても良いと思えるようになります。さらに、常に幸せなのだとしたら、「しなくてはいけないと思っていること」つまり「しないと大変なことになりそう、誰かに迷惑をかけそう」という罪悪感にしばられる必要がなくなってきます。やりたいと思ったことを、やりたいと思ったときに、誰に遠慮すること無くやってみましょう。