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生産者さん紹介

プレマの商品を作ってくださっている生産者さんたちを紹介。 その魅力に迫ります

背景を知って商品を選び豊かな仕組みの一員に
有限会社シサム工房 代表取締役社長 水野 泰平氏

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代表取締役の水野泰平氏。
「今後の目標は、フェアトレード事業を成功させること。
ショップはフェアトレードに関心がない人でも気軽に入れます。
弊社の店舗で初めてフェアトレードと出会い、ものの背景に関心を持てたとよく聞くので、
それを強みに事業として成り立たせたいと思います」

開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、
生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみ「フェアトレード」商品を扱い、
直営店を経営するシサム工房。
シサムとはアイヌ語で「よき隣人」という意味。
企業の「在り方」を社名に掲げるシサム工房の代表水野泰平さんに、
起業の経緯や思いについてお話ししていただきました。

国際問題への興味のきっかけは、新聞を読み始めた大学受験のとき。
ソ連が崩壊に至る激動の時代でした。
大学在学中、アパルトヘイトを題材にした『サラフィナの声』というドキュメンタリー映画の試写会の告知を新聞で見つけ、この映画を見て衝撃を受け、憤りを感じ、自分のなかにある何かに火が点いたのです。
試写会を運営していた市民団体と繋がり、次の反アパルトヘイト運動から関わり始めました。
大学を越えて大人と一緒に活動するようになり、国内外の人権問題や貧困問題に意識が向き、バッグパッカーとしていろいろな国に行くようになりました。
初めての海外はマレーシアで、この活動と関係しています。
その次が、インド一人旅、そして、南アフリカへ。
同志社大学商学部に在籍していましたが、南部アフリカ専門の先生が立命館大学にいると聞き、授業に潜り込みに行き、卒業後は立命館大学の国際関係の修士過程で南部アフリカの地域研究を始めました。
漠然とNGOに入る将来を描いていましたが、NGOは社会経験が求められるため、エスニック雑貨屋兼レストランを経営している会社に就職。
運良く社長に引っ張っていただいて一緒にさまざまな国に行く機会をいただき、約4年バイヤーをしました。
一番最初の仕事は、倉庫にあるアフガンの椅子をブラッシングする仕事。
暮らしのなかで使われてきたものを磨くことで艶が出て、暮らしが浮かび上がる。
えも言われぬぬくもりが感じられ、古いものに惹かれていきました。

勤続4年を前に10年後を想像したとき、NGOに入るよりも、自分で「場」を作るほうがワクワクすると思い、店を持つことを決めました。
バックパッカー時代、実際に赴くまでは現地の人を「かわいそう」と思い、なにかアドバイスできるつもりでいました。
でも実際に訪れると、そこには当たり前の日常がありました。
いつも泣いている人たちがいるのではなく、笑ったり怒ったり、ズルしたりしながら、私などそこに置かれたら生きていけないような状況で、彼らはたくましく生きている。
それを目の当たりにして、なにかをしてあげるのでも搾取するのでもなく、一緒に生きるためのより良い関係を模索したいと思っていました。
そのためにも「場」を持ちたかったのです。

フェアトレードのコーヒーについては、フィリピンで暮らす環境NGOの日本人女性から相談を受けていました。
植林して約3年で収穫できるものの、売る場所がないという相談でした。
当時、弊社は雑貨や衣類の取り扱いのみ。
食品の輸入や販売は経験がないため慎重に様子をみていました。
しかし、家族旅行で現地に赴き、生産者の方と関わるなかで心を動かされ、生豆を持ち帰って専門家に豆の可能性を聞いたところ、いい豆だと評価していただきました。
スペシャルティコーヒーへの流れのなかで、フェアトレードの代名詞でもあるコーヒーを、弊社がどう打ち出すのか考えたとき、フェアトレードのコーヒーは、飲み手にとっての極上を追求するスペシャルティコーヒーとは異なると再確認しました。
目指すのは「みんなが幸せになるコーヒー」。
売り手良し、買い手良し、世間良しの「三方良し」に、作り手良し、地球環境良しが加わって「五方良し」。
コーヒーの紹介としてこの言葉を作り、フェアトレード事業自体が五方良しを目指しているものだということで、そのまま使っています。

フェアトレードは、これからのかっこいいライフスタイル。
コーヒーを飲んでおいしい、その背景にあるものを文章で知るとさらにおいしく感じ、味わいとともに豊かになっていく。
そこに関わっていることを実感していただけるような提案をしていきたいと思います。
購入することは商品を選択し投票すること。
購入することでフェアトレードの仕組みのなかの「消費者」というアクターになっていただけます。
作り手も、NGOも、シサム工房も、消費者も、どこが欠けても成り立たない仕組みです。
とはいえ、あんまり堅苦しいことは考えずに、「おいしいわ、さらにおいしいわ」ぐらいの感覚で捉えていただけたらと思います(笑)。

みんなが幸せになる 「五方良し」のフェアトレードコーヒー

シサム工房が目指したおいしいコーヒーとは、買い手にとっての極上の一杯であるだけでなく、作り手、買い手、売り手、社会、地球環境にもよい、「五方良し」のみんなが幸せになるコーヒーです。
コーヒー通も納得の風味とコク。

SISAM COFFEE(シサムコーヒー)を見てみる>>

背景を知って商品を選び豊かな仕組みの一員に有限会社シサム工房  代表取締役社長  水野 泰平氏

- 生産者さん紹介 - 2018年10月発刊 vol.133

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