「日本育ちの刻みパクチー」ひと瓶使い切りレシピをご紹介します。
生のパクチーと違い、加熱で立ち上がる落ち着きのあるダークな香りは特別です。
パクチー好きの人はパクチーの意外な一面を楽しんで。
パクチー嫌いの人にこそチャレンジしていただきたい魅惑のソースです。
スペルト小麦と秋野菜のカポナータ モロッコ風
材料 4~6人分
すりおろしにんにく 小さじ1
こだわりのオリーブオイル
「オルチョ・サンニータ」 50cc
(A)
玉ねぎ(くし切り) 1個分
かぼちゃ(2cm厚) 1/4個分
レンコン(乱切り) 15cm位
茄子(乱切り) 2~3本
きのこ類(お好みで) 1パック
オリーブ瓶詰め(緑) 1瓶
スペルト小麦粒(ゆでたもの※) カップ1
(B)
トマトピュレ 200g
日本育ちの刻みパクチー 1瓶
足助仕込み三河しろたまり 適量
パプリカ(乱切り) 1~2個分
つくり方 調理時間 30分
1.できるだけ厚みのある鍋に、にんにくとオイルを入れて中火にかけ、香りが上がったら(A)の野菜を順に炒め合わせ、ピッチリ蓋をして弱火で15分蒸し焼きにする。
2.1のかぼちゃが柔らかくなったら(B)を加え、ひと煮立ち。
しろたまりで味を整える。
3.あらかじめ塩水でゆでておいたパプリカを加え、なじませたら完成。
*1では水を加えず、野菜の水分のみでじっくり蒸し焼きにするのが美味しさのコツ。
*パプリカをゆでてから加えることで味染みをよくし、フレッシュな食感に。
※ゆで方は『らくなちゅらる通信』の【Vol.105】スペルト小麦のハンバーグをご参考ください。
毎日ときめく
日本に生まれたこと。
ときめく。
両親の子として生まれたこと。
ときめく。
家族と目覚める朝。
ときめく。
ときめきとは恋愛の専売特許ではないとわかりつつある今日このごろ。
現在、病床に伏す88歳の父が、その在り方で教えてくれている。
父は昭和5年生まれの貴重な戦争体験者。
空襲をくぐり抜け、飢えを越え、思春期には数多くの歪みと真実を抱えながら西洋の体系としての知性を獲得し、映画さながらの人生真っ只中、私が生まれた。
宗教者だった父母は精神性を最優先に生き、生活苦にあっても私の感性や直感的選択を「尊い可能性」として受け入れてくれた。
幼少期から続けていたお菓子作り。
中学生から始めた体操クラブに油絵。
高校生からの数学勉強放棄(テストは白紙で提出)。
19歳で家を出るまで、父の想定した通りのユニークな理想の娘であったと思う。
両親に言えないダークサイドに身を置いた時期もあるが、それすら父の想定内であったのだと思う。
器が違うのだ。
「仕事は順調か?」。
ほとんど声の出ない状態で絞り出すようにささやく父。
「マジックリングってゆ~不思議な調理道具の紹介動画に起用してもろてな。
ほら」←動画を見せる。
「ほう……」頷きながらひと呼吸置き筆談に切り替える。
震える字で「生きろ!」。
担当看護師さんには「妻と、もう一度散歩したい」と話したという。
リビングウィル協会員の父は今週選択を迫られている。
現状で退院し老衰を待つか(口からの食事と点滴が不可能な状態)、胃ろう生活を受け入れて延命を図るか。
父曰く「ボキャブラリーの葉が1枚ずつ落ちていくのがわかる。あ。また幻影の彼方にひとつ言葉が消えた。どの言葉かは解らないのだけど」。
直後いたずらっぽい表情で「来年あたり自転車乗れたらみんなびっくりするかな。
嚥下リハビリの本があれば買っておいてほしい」。
私はこの父の臨終期の生き方にときめくし、懸命に寄り添う母の姿に感動し、ときめく。
その母を力強く支える夫に、ときめく。
そして、私自身の在り方と生かされている事実に何よりときめく。
どうやら「ときめき」は毎日美しいダークサイドからやってくるようだ。