のんびりいこう等身大の敏感肌ケア

【Vol.67】私を一番たすけてくれたもの

 1年に渡って、このスペースを戴いてきましたが今回で最終回となりました。
 温泉でアトピーを治すきっかけを貰ってきましたが、解毒を促進するとはいえ、温泉もスキンケアのひとつですから根本解決とはいえません。温泉療養もいつかは卒業しなくてはいけないと思っています。

 アトピーが一番悪化していた頃のことです。
 家族の目を避けて、ひっそりお風呂に入ろうと準備していたとき、背後から「お母ちゃん、大丈夫?」と娘の声がしました。実はいちばんこの姿を見せたくなかったのはアトピー持ちの娘でもあり、ギクッとしながら「大丈夫に思えないやろ~」と冗談めかして答えると更にひと言。「お母ちゃん、なんか死んじゃう気がして…」アトピーで命を絶たれることはないと分かっていても、娘にそれだけの重さを背負わせていたことがショックで慌ててお風呂場に逃げ込んだことを覚えています。きっと自分も辛さを知っているからこそ、いたたまれない思いだったのでしょう。
 それにひきかえ自分を振り返ってみれば、夜中掻きむしる娘に優しくできていたか、根治のために努力を惜しまなかったか、胸を張れることは何もありません。お風呂の中で涙さえも出ない情けなさでした。アトピーに限ったことではありませんが、我が身で体験してみて、ようやく自分の浅はかさを理解できたのでした。

 温泉で治すことに、一番負担をかけていたのは主人ですが、嫌な顔もせず、遠い道を往復し大量の温泉水を運び続けてくれました。100kg 以上の水を山道、市街地、高速道路を通り持って帰ってくるなど運転の拙いわたしではできなかったことです。義理の両親
も、いつの頃からかアトピーに効くと言われるお水を山道からポリタンク抱えて持ってきてくれました。
 自分のことで精一杯でしたが、周囲を見渡すと、常に誰かに支えられていたことに気付かされます。ふと見渡せば自分の近くに色んな形で、手を差し伸べてくれるものがあったのでした。

 アトピーと闘っている方はたくさんいらっしゃると思います。わたしの経験がすこしでもお役に立てたなら、これほど嬉しいことはありません。1年間つたない文章におつきあいいただき、ありがとうございました。


坂井 歩

プレマ株式会社 経営企画室 坂井 歩
ちょっと、どこかにハマルとおかしな方向にのめり込む典型的なB型のサラブレッドです。お仕事している間はB型の血をできるだけ出さないように冷静に対処している……つもりです。
家ではこれまた強烈なB型一家。
みんなやりたい放題好き勝手、自分が一番まともだと思っているまとまりの付かない家族を日々ネタにしながら頑張っています!

【Vol.66】“ステロイド”は使ってはいけない?

 前回はスキンケアについてお話しいたしましたが、ふれて良いものか悩んで結局ふれずにいたことがあります。

 アトピーに向き合うとき、避けては通れない問題“ステロイド”についてです。使わずにいられるのなら、それに越したことはありません。
 その考えに異論はありませんし、ステロイドがより問題を複雑にすることは、わたしも身をもって体験してきました。

 ですが、使わないことによって、周囲の理解を得られず、自分が閉じた状態になってしまったとしたら、それは良いことだとは思えないのです。
 まして、我が子に起こったことだったとしたらそれはどうでしょうか。自分のことならがまんもできるけど、と悩む気持ちは察するにあまりあります。

 ステロイドを使わないという真っ当な選択をしたことで、病院では責められ、両親からは哀れな目を向けられ、周囲からは異質な存在として写り…こうした事は今も決して特別なことではないと思います
。 自分から壁をつくってしまうよりは、必要悪として認める余裕を持っても良いのではないかと思います。

 実はわたしもお盆までに回復しなければステロイドに頼ろうと密かに決意していました。
 お盆の帰省に、両親にこの姿を見せたくなかったこともありますが、期間を区切らなければ、その状況に耐えきれなかったからでもありました。

 お盆の直前、運良くだるま湯と出会いステロイドを使わずに済みましたが、最後の選択を残しておくことで、自分の状況を冷静に見つめることができたのかもしれません。

 ステロイドで治すという考えではありません。ステロイドでコントロールしようということでもなく、あくまでも、わたしの個人的な考えですが、アトピーに向き合う自分の状態を整えるための最終手段として、ということです。

 ステロイドは麻薬のようなものです。結果としてより苦しみを増幅させることにもなりかねません。薬を絶とうとした時、あの素晴らしい効き目は恨めしい以外の何物でもありません。
 手を出すか否か、その功罪を天秤にかけて慎重に判断し、もし使うのであれば、手放すときを常に考えることが必要だと思います。


坂井 歩

プレマ株式会社 経営企画室 坂井 歩
ちょっと、どこかにハマルとおかしな方向にのめり込む典型的なB型のサラブレッドです。お仕事している間はB型の血をできるだけ出さないように冷静に対処している……つもりです。
家ではこれまた強烈なB型一家。
みんなやりたい放題好き勝手、自分が一番まともだと思っているまとまりの付かない家族を日々ネタにしながら頑張っています!

【Vol.65】スキンケアで一番大切なこと

 お客様コンサルタントのお仕事ですので、アトピーに効果のあるスキンケアについて、お問い合せいただくことが多々あります。
 わたしもプレマで扱いのあるスキンケアを、たくさん試してきましたので、あれがよかった、この商品がお勧めとお返事できたら、どんなに良いだろうと常々感じています。でも、それができないのです。ほんとうに残念です。

 スキンケアでは、木酢液マザータッチ馬油ホホバオイルナンナミストアトピッタリなど、数えたらキリがないほど、あれもこれも使いました。どれもアトピーが悪化する以前から使用していて、どれも信頼していたスキンケア達でしたが、残念ながらアトピーから回復する程の効果はありませんでした。
 一旦暴走したアトピーは、お肌の表面をなだめたところで収まりがつく訳ではありません。スキンケアで何とかできる範囲はとても浅いのだと思い知ったのでした。

 アトピーの対策については、わたしがあえて言うまでもないことですが、食をはじめ、生活全般を見直した上で、スキンケアを考えなければ、あれもこれも駄目だったとひとつひとつ落胆し、ストレスを抱え込むことになってしまいます。
 「効果が出ない」と「合わない」を一緒にしてしまうと危険なことです。効果を追求すれば、それは薬という答えになってしまいます。スキンケアはお肌が本来の力を取り戻していくのに寄り添うもの、時間が掛かって当然ですし、そこに劇的な回復を求めてはいけないのだと思います。

 わたしが巡りあった温泉も、スキンケアにはかわりありません。なぜ短期間で大きく変化したのか考えると、全身でお湯に浸かることで毒の分解が促進されやすかったこと、またやはり生活全般を修正していたことが大きな要因だろうと思うのです。

 何が合うのか、それはもう自分の鼻で嗅ぎ分けて察知するしかありませんが、どんなスキンケアを選ぶのかより、自分の力で回復できるような準備が整っているかどうかということが大切なのかもしれません。


坂井 歩

プレマ株式会社 経営企画室 坂井 歩
ちょっと、どこかにハマルとおかしな方向にのめり込む典型的なB型のサラブレッドです。お仕事している間はB型の血をできるだけ出さないように冷静に対処している……つもりです。
家ではこれまた強烈なB型一家。
みんなやりたい放題好き勝手、自分が一番まともだと思っているまとまりの付かない家族を日々ネタにしながら頑張っています!