２００１年９月11日。まるで筆箱から一本だけとびだした鉛筆のようにビルに刺さった飛行機は、九州の小島でのんびりと生きていた内気な中学生だった私の世界を粉々にしました。それまで島の外の事なんて考えたこともなかった自分の目にいきなり飛び込んできた「世界」のすがた。北と南があり、憎しみあう国や宗教があり、無数の小さなものが少しの大きなものの犠牲になっている世界。一度知りだすともう息をしても誰かを傷つけているような気がして、そこからは学校へも行けず毎日部屋で怯えては泣いていました。「こんな世界ではとても生きていられない」そうやって自分を投げ捨てようとしたことも何度もあります。
「悲しい人なんて一人もいてほしくないのに、誰かが苦しんでいるこの世界で、なぜ私は何もできないんだろう」そんな気持ちをくすぶらせ、とはいえ何も行動できずに心をごまかしながら過ごしていたある日、偶然出会ったのが『びんちょうたんコム』。かつての私が夢見て諦めたことを「お商売」という持続可能な形でやってのけようとしている姿勢に感動し「ここしかない」と押しかけて、はや２年が経ちました。
入社してからは驚きと喜びの連続です。特に取材で生産者さんやメーカーさんにお話を聞きに行ったとき。「ほんもの」を作りたいという真摯さと情熱、お客様へ良いものを提供したいという強い思いや愛情、環境や伝統文化を守ろうという未来への思い……それらが一つのプロダクトに詰め込まれて誰かを幸せにしてくれるという循環は、ひとつの映画のようにすら思えます。
「自分がいくらがんばっても、世界は何も変えられない」。かつて私はそう考えていました。でも「買い支える」という支援の形があること、誰でも日々のお買い物をよりよい方へ「投票」できることを今は知っています。
私の仕事は、みなさんに「ここに一票投じるのはどうですか」とご案内すること。そして「ほんものを届けたい」という火を絶やさぬお手伝いをすることだと思っています。それが「絶対に正しいこと」かどうかはわかりません。でも確かに存在する、大きな世界に立ち向かう人たちを支えたい。そして彼らを応援してくれる人を増やし、より良い場所へ辿りつく道をつくりたい。
世界の美しさを教えてくれ、今も尚輝く景色を見せ続けてくれるプレマとお客様、生産者さまに心から感謝して、私も一歩ずつ進んでいきます。
「さわっているだけで癒されて同時に力をくれる、お守りのような肌着ができたらいいね」とHighlogic さんと共同で作ったオーガニックコットンの腹巻き。「ハラマキ＝冷え性やお腹が弱い人が仕方なく付けるもの」と思っていた若者代表の私ですが、前言撤回！
一度巻いたが最後、お腹だけでなく頭・首・胸など体中に巻きまくり。肌に触れているだけで本当に落ち着くので、文字通り肌身離さず一緒です。手触りを伝えられないインターネットに苛立ちつつページを作りました（笑）。薄手なので温活デビューにも、ギフトにも使える万能さ。広めたくなること間違いなしです^^
Ｗｅｂ・制作チーム
和田 亜依架（わだ あいか）
「メディアに携わりたい」と社会学部のある大学に飛び込みもうすぐ10年。それまでは長崎の離島で潮風と日差しを浴びながらのびのび育つ島っ子でした。「仏教が好きすぎる」という理由でお肉を食べなくなった少数派？のベジタリアンです。
