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とらわれのない心

とらわれていた気持ちを手放すことから生まれる楽で自然な在り方のお話

セドナメソッド認定コーチ

安藤 理 (あんどう おさむ)

制限的な感情を解放し心の自由を生み出す手法の翻訳書「人生を変える一番シンプルな方法―セドナメソッド」監修者。
日本で唯一、米国セドナ・トレーニング・アソシエイツから認定されたセドナメソッド・コーチ。
電話等での個人セッション、東京と関西でセミナーやセッションを実施している。
http://andoo.info

前へ進む人たち

投稿日:

苦境に追い込まれたときに出てくる底力が、人にはやはりあるのだと思える体験談をご紹介します。

闘病生活中のIさん

治療開始前と始めてからしばらくは、先が見えない不安に苛まれたり、治癒を諦めかけたりしたことも。治療に伴う痛みや不快感から、苛立ちを家族にぶつけてしまうときもあり、気持ちの浮き沈みを繰り返す。「なぜ自分がこんな目に合わなければならないのか」と考え込んでしまうときもあった。

そのような状態の中でも、少しずつ自分の心を方向づけることができるようになってきた。気持ちが落ちたときに無理にポジティブに考えようと努力ぜず、まずは感情をそのまま認めてみる。痛みがあるときに、こういう気持ちになるのはしょうがないよね、と自分を許してみる。すると、今はこういう状態だけど明日になれば楽になるだろう、という考えが自然に浮かぶ。実際に一晩眠ると体調も気分も違うというときは多かった。

痛みがあるとき、その感覚だけに注目していると辛さが増してくる。そうなっているのに気づいたら、身体を包んでいる空間を意識してみる。すると徐々に落ち着いてきて、痛みも許容できる程度に感じられる。

少しでも動けるときは、今できることを考え実行するようにした。手術後、まずは歩くことを心がけた。ストレッチで身体を緩めると心地良さが増す。

発病前は食生活が乱れていた。控えなければと思いつつ、夜遅くに甘いものを食べる習慣は止められなかった。

治療をきっかけに食事療法も始めた。最初は家族と同じ食事を取れないことに物足りなさを感じたが、身体に良い物を摂り続けたら、今身体が必要としている食べ物がわかるようになった。実際にそれを食べると満足感が得られ、以前のような過剰な食欲はなくなった。

退院後は暮らしている空間を、より快適にすることが楽しみになった。気に入ったものを買い揃えて使い始めることに集中していると、休憩が少なくても身体は元気に動くことに気づいた。

治療を続けた結果、検査の結果に回復の兆候が現れてきた。山は越えたようだ。もう大丈夫だと思える。支えてくれている家族に感謝の気持ちがわいてくる。自分が諦めかけたときでさえ、できる限りの手を尽くしてくれたから今がある。この先へも希望を持って生きていける。

未経験の仕事を始めるAさん

長年経験を積んだスキルを活かしてフリーランスで仕事をしてきたが、この先を考える参考に読んだ本に書かれていたのは「やっていないことにチャレンジしよう」だった。

そして見つけたのは、未経験の仕事の求人。安藤さんの個人セッションを受け、経済面について不安などの感情を解放して前向きな心境になり、応募してみた。今までの仕事の一部をやめてパートで働く形で採用が決まった。

この決断の手掛りになったのは「残りの人生があと一年だとしたら」という問いかけ。何度自問しても「やってみたい」という答えが出る。対して、やめる仕事については「こんなことをしている場合ではない」これが本心で、自分のなかでは重要度がかなり低かったことに気づいた。振り返ってみると、始めるときから直感していたことがあった――「今はもう興味がない」。

次の人生へ進み出したと受け止めている。まずはチャレンジあるのみ!

思ったようにやってみよう。

数年前の一番キツイときにセドナメソッドを知っていたことで、ここまで進んでこられたと、つくづく思う。

- とらわれのない心 - 2018年4月発刊vol.127

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