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宮古島と循環する私たち

株式会社うるばな宮古営業担当部長

砂川 丈見 (すなかわ たける)

沖縄県宮古島市出身。
大学進学時に島を離れるも、宮古島の島興し事業である宮古ビデンス・ピローサ事業に惹かれ2006年入社。
宮古島と本州を行き来しながら、それぞれの地域や企業の良さをつなげ、宮古ビデンス・ピローサ事業の商流を膨らませることに喜びを感じる南国気質な営業マン。

【Vol.104】「見えない視点」を意識する

投稿日:

工場長代理という立場上、色々な案件に
工場としての考えの提示や判断をしなければならないことがあります。

もちろん自分の考えが絶対正しいということはなく、多くの人に相談し、
得られた意見を集約させて進めば、本当の正解から大きくずれることはないと思います。

その考えから日々心掛けていることは、
心の扉を開き「まず人の話を聞いて、多くの情報をもとに判断しよう」という姿勢。

そう考えるようになったエピソードを紹介します。

1つ目は化粧品の製造スケジュールを立てているときに、
あるアイテムの1日あたりの製造量を増やそうと検討したときのことでした。

「過去の製造実績から、もう少し作れる余力があるはず」と
持ち合わせた情報をベースに何とか製造量を増せないかと打診。

最終的にはこれまでより多く製造することができました。

ところが作業終了時間が予想を大幅に超えてしまったのです。

製造担当者に状況を聞いたところ、製造量が増えたためにビーカーが足りなくなり、
作業を中断し、ビーカーを洗浄するという作業が増えてしまったためだということでした。

「一部しか知らない」と知ること

2つめは、私が宮古ビデンス・ピローサの栽培日数と品質の関係について、
栽培農家の川満さんと協力して研究を行っていたときでした。

比較する宮古ビデンス・ピローサの差を減らすために、
なるべく同時に工場に搬入してほしいとお願いをしたところ、難しいと言われました。

何とか実現するために刈取り作業の手伝いをしに畑に向かいました。

何度かお手伝いした経験もあったことから、
意気揚々と刈取りを始めましたが一向に進みません。

日は高くなり、体力がどんどん奪われます。

こんなはずではなかったと、前回の状況を思い返しました。

前回は1月。

冬の刈取りで、わずかに汗ばむ程度の寒さでした。

また刈取り作業の人数も、今回の三倍以上が確保されており、
刈取りから搬入までがスムーズに行われていたことを思い出したのです。

この経験から、自分の知識や情報が限られたごく一部であることを思い知らされました。

知っていることや見えていることに比較して、
知らないことや見えていないことは、その何倍も多く存在するのだと意識することで、
自然と謙虚になり、慎重に行動するようになると思います。

まず情報を集め、それを精査し、さらに自分の考えを足して指示を出す。

そんな工場長を目指して、これからもがんばります。

医学博士
株式会社武蔵野免疫研究所
研究開発担当部長
宮古ビデンス・ピローサの加工工場長代理
仲間真司
(なかま しんじ)

琉球大学医学部保健学科修士課程修了後、臨床検査技師を経て、
株式会社武蔵野免疫研究所に転職。
ビデンス・ピローサの研究に携わる。
その後、琉球大学大学院医学研究科博士課程にて医学博士号を取得。
研究+技術の視点で宮古ビデンス・ピローサ事業に取り組んでいる。

- 宮古島と循環する私たち - 2016年5月発刊 Vol.104

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